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恐怖のカウントダウン! 島根県震度5強は「南海トラフ巨大地震」の前兆か

 4月9日午前1時32分頃、島根県西部を震源とする最大震度5強の強い地震が発生した。これにより同県大田市内では住宅のガラスが割れ、市立病院で断水、神社の鳥居が倒れ道路を塞ぐなど、被害が相次いだ。
 この事態に政府の中央防災会議の作業部会は12日、M9クラスの南海トラフ巨大地震を巡り、発生可能性が高まった際の住民避難や企業活動のあり方などについて議論を始めた。『南海トラフ沿いの異常な現象への防災対応検討ワーキンググループ』の初会合の委員は地震・防災の専門家や経済団体幹部、県知事ら計19人だ。

 「南海トラフ巨大地震はこれまで13回起きており、近々のものは1944年の東南海地震と'46年の南海地震。そして、それらの前には、北丹後地震や北但馬地震など、西日本で直下型地震が頻発している。今回の島根での地震も、それと同類だと思います。つまり、南海トラフ地震が次第に近づいているということです」
 こう語るのは、地震学が専門で武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏だ。

 気象庁によると、震源の深さは12キロで、規模はM6.1と推定。その後、早朝までに震度4が4回観測され、発生から1週間程度は震度5強以上の揺れが襲う可能性があるという。
 「震源の深さが12キロと浅いことから、もしこれが都会の地盤の悪いところだったら、とんでもない被害を生んだことでしょう。不幸中の幸いでした。ただし、これで終わったと思わず、十分に警戒する必要があります」(同)

 島根県内では、これまで歴史に名を残す大地震は起きていない。政府が発表した地震予測地図でも、発生確率は最も低い県とされている。しかし、周辺地域で発生した地震によって被害を受けたことがある。
 「1943年の鳥取地震(M7.2)や、2000年の鳥取県西部地震(M7.3)、'01年の芸予地震(M6.7)、一昨年の鳥取県中部地震(M6.6)などです。中でも'43年の鳥取地震の翌年には東南海地震、その2年後に南海地震が起きている。内陸の直下型地震は、太平洋プレートが日本列島を押してくるそのプレッシャーが間接的な原因として考えられます。同時に、南海トラフ付近にも圧力がかかっていると考えられるのです」(サイエンスライター)

 直近の内陸部の直下型でいえば、'16年に熊本地震(M7.3)、前述の鳥取県中部地震が起きているだけに、着々と南海トラフでの巨大地震へ向け段階を踏んでいるようにも見える。
 「そうした意味でも、今回の地震は、次の南海トラフ地震の前兆現象として発生する直下型地震の一つに数えられると言っていいでしょう」(島村氏)

 これまで国は南海トラフ巨大地震のうち、東海地震の予知は発生の数日前に可能として対策を進めてきたが、中央防災会議の作業部会が2017年9月に「現在の科学的知見で予知は困難」と報告。国は同年11月から、南海トラフ全体の震源域で前震などの現象が確認された場合に「地震発生の可能性が相対的に高まった」との情報を流す運用を始めている。つまり、巨大地震は明日にもやってくる可能性があるということだ。

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