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【話題の1冊】著者インタビュー 森口朗 左翼老人 扶桑社新書 830円(本体価格)

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提供:週刊実話

安保デモをしていた人に左翼ごっこを自覚させる

――多くの老齢者がいまだに“左翼思考”から抜け出せないのは、なぜなんでしょうか?
森口 老齢者と現在も働いている人たちでは情報をどこから入手するかが異なります。老齢の方々は、今も昭和時代と変わらずに地上波テレビと新聞からしか情報を入手していません。これに対して、下の世代の人たちは、主にインターネットからさまざまな情報を入手します。地上波テレビは老齢者に併せて左翼的な政府批判をするので、老齢者の脳みそは20世紀から進歩していないのです。

――左翼のままでは老後、幸せになれないとありますが、その理由とは?
森口 左翼思想は、もともと資本主義や間接民主制といった現代社会の基本的なシステムを改革しようという思想です。その派生的な考え方として、現在の国家体制を守る自衛隊や警察、資本主義内で利益を得ている企業や金持ちを批判するのです。つまり「自分たち庶民は、今のままでは不幸である」と信じないといけないのです。
 現役世代よりも多額の年金をもらい、安い医療を保証されながら「政府はけしからん」「日本は悪いことばかりしていた」と言えば、下の世代から嫌われるのは当然でしょう。親や祖父母が国からもらう年金で食べているくせに、政府批判・日本批判ばかりして、中国や北朝鮮・韓国の利益になる行動をしていると、子や孫だって幸せな気持ちにはなりません。老齢者が死んでくれた方が幸せだと思うでしょう。

――老人の“固い頭”を解きほぐすためには、どうしたらいいのでしょうか?
森口 ソ連、東ヨーロッパ、中華人民共和国といった共産主義国家は、国民に対して、ひどい弾圧を行い虐殺していました。さらに北朝鮮は日本人を名乗って飛行機爆弾で大勢の人々を殺し、日本人拉致までしていた。これらが判明する前の20世紀に左翼だった人と、すべて明らかになった21世紀以降も左翼の人では、知性や良心が異なります。ただ、それぞれ“頭の固さ”“心の呵責”のレベルが異なりますから、処方箋は人によって変わるでしょう。

 左翼老人の典型である「若い頃は安保闘争でデモをしていた」という人には、その人が「廃棄しろ」と叫んでいた条約の条文数を聞いてみるのはどうでしょう。大抵の人は答えられません。そこから、本人が中身も知らずに“左翼ごっこ”をしていた事を自覚させ、今からでも遅くないから、拉致問題解決や中国少数民族保護といった、本当に良心的な活動をお勧めするのもよいと思います。
(聞き手/程原ケン)

森口朗(もりぐち・あきら)
教育評論家。中央教育文化研究所代表。元東京都職員。1995〜2005年まで、都内公立学校に出向経験がある。著書に『いじめの構造』『日教組』(新潮新書)など多数。

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