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YouTubeを頼ってセルフ出産した母子が死亡 その背景に未婚女性への根強い差別?

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画像はイメージです

 「電化製品の取り扱い方が分からない」「この料理の作り方が分からない」。そんな疑問がわいても、近年ではYouTubeを見れば、だいたいのことはすぐに解決できてしまう。しかし、インドには人生の一大イベントともいえる瞬間をYouTubeに頼り、命を落としてしまった女性がいるようだ。

 海外ニュースサイト『デイリー・ミラー』は3月12日、インド・ウッタル・プラデーシュ州で、とある女性がYouTubeを参考に自宅で出産し、母子ともに死亡したと報じた。同記事によると、隣人が女性の家から血が流れ出ているのを見つけ、女性宅の大家に連絡して発覚したという。

 同記事では女性が発見された当時の様子についても報じているが、女性はスマートフォンを手にし、その近くにはナイフとはさみ、糸があったそうだ。警察によると、そのスマートフォンには「どうやって自分で赤ちゃんを産むか」「安全に赤ちゃんをセルフで産む方法」といった内容の、複数の動画をYouTubeで見ていた形跡があったという。警察は、女性が独自の方法で出産しようと試みたことが死亡に至った原因だと推測している。また、警察は女性が一人で出産しようとしたことについて、この女性が未婚であったため、社会的な差別を恐れてひっそりと自宅で出産しようと決意したのではないかとみているようだ。

 このニュースは世界で話題となりネットでは、「私も母親だけどインドでは女性が母親になる権利が認められていないの?」「インドはシングルマザーに対する意識が先進国よりはるかに遅れている」「社会的圧力がこの事件を起こした」「この女性はなんでYouTubeのビデオに頼ったのだろう。YouTubeですべて解決できるなら医者はいらないのに」といった意見が寄せられている。同記事はインドではシングルマザーが社会的差別を受ける可能性が高いと言及しているが、実際、社会的差別が原因で他にも事件が起こっている。

 2017年8月には、インド・ジャールカンド州で17歳の未婚の少女が妊娠したが、未婚であるからと、どの病院も受け入れを拒否。路上で出産するという事件が起きた。少女の家族も少女が未婚を決意したことがきっかけで家から少女を追い出しており、路上で産まざるを得なかったという。幸いにも、母子ともに健康だったそうだ。

 また2010年7月には、インド・ムンバイ発アムリツァル着の飛行機の中で、22歳のインド人の女が機内のトイレに赤ちゃんを産み捨て、逮捕された。女は未婚で、社会的差別を恐れ犯行に及んだという。

 ここ数年、経済成長が著しいインド。しかし、女性に対する差別はまだまだなくなっていないようだ。

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