こうした近隣住民からの通報が相次いでいたにもかかわらず、また幼い命が奪われた。
「娘の様子がおかしい」
札幌市中央区のマンションに住む母親から119番通報が入ったのは、6月5日午前5時のことだった。すぐに救急車が駆けつけたが、2歳の娘はすでに心肺停止。病院に搬送されたものの、午前5時40分には死亡が確認された。
「女児はオムツだけの姿で痩せ細り、一目で虐待が疑われる状態。同年齢の平均体重は13キロですが、女児はその半分以下の6キロしかありませんでした。搬送された病院から通報が入り、道警が司法解剖をした結果、死因は低栄養による衰弱死。女児の頭や顔、背中には無数のあざもあり、食事を与えない育児放棄の上、暴行が繰り返されたとみられています」(全国紙記者)
捜査の結果、通報した母親の池田莉菜容疑者(21)と、同居していた藤原一弥容疑者(24)が傷害致死容疑で逮捕された。
「藤原はキャバクラを経営しており、池田はその店のナンバー1キャバ嬢。死んだ子は、以前、池田が交際していたホストとの間にできたらしい。藤原も、もとはホスト。数年でキャバクラを経営するまでになったやり手だけど、肩から胸にタトゥーは入ってるし、『ガキは嫌いだ』って、いつも言ってましたね」(知人)
池田容疑者は、娘を溺愛し、ツイッターにも写真をアップするなどしていたが、藤原容疑者と同居するようになってガラッと態度が変わったという。このため、冒頭の近隣住民を含む複数の通報が、児童相談所や警察に殺到していたが、保護には至らなかった。
相次ぐ児童の虐待死や高齢ドライバーの運転ミスに対して何ら有効な対策が打てず、年金制度も崩壊したこの国は、もはや先進国ではない。事なかれ主義の公務員やボンボン政治家どもを一掃し、国家として解体的な出直しが必要だ。