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米朝首脳会談決裂 韓国と北朝鮮が独自で突き進む南北融和①

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提供:週刊実話

 ベトナムの首都ハノイで開かれた2回目の米朝首脳会談が“ノーディール”(不同意)に終わった。お先真っ暗となった北朝鮮の金正恩党委員長だが、南北統一に取り組む韓国の文在寅大統領も大きな深手を負ったと言える。“核付き”の南北統一国家『高麗連邦』への夢が遠のいたからだ。

 「なぜ会談は決裂したのか。当初、ホワイトハウスが公表した今回の随行者リストには、昨年4月に国家安全保障担当に就任したボルトン大統領補佐官の名前はありませんでした。ボルトン氏は北が“死に神”と恐れる人物です。それが突如として会合に出席したばかりか、寧辺核施設以外のウラン濃縮施設の存在を指摘したことに、正恩委員長は腰を抜かすほど驚いたのです。ボルトン氏は核・ミサイルだけでなく、生物・化学兵器についても報告義務を課すと言い出すと、正恩委員長の顔はこわばり、引きつったのです」(通信社記者)

 決裂の理由はもう一つ、北が11ある国連の制裁のうち、5つの解除を求めたからとされる。石炭や鉱物資源、海産物などの禁輸を解除すると、数10億ドル(数千億円)の外貨が正恩体制に流れ込む。トランプ大統領は『これは実質的に全面的な制裁解除を求めてきたに等しい』と判断し、会談の席を蹴ったのだ。

 「決裂で改めてハッキリしたのは、北は“絶対に核を手放さない”ということです。大量破壊兵器計画の放棄を約束し、無条件査察を受け入れた後、欧米からの空爆、反体制派の蜂起で殺害されたリビアのカダフィ大佐の最期を正恩委員長が知らないはずはありません。ですから“斬首”の危険のある『CVID』(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)の受け入れなど、現状ではあり得ないことがハッキリしたのです」(国際ジャーナリスト)

 正恩委員長の頭の中にあった、最低でも金剛山観光の再開、あわよくば開城工業団地復活がパーになったわけだから、昨年9月の南北首脳会談で合意したソウル訪問のメドも立たなくなった。これにガックリしたのは、むしろ文大統領の方だったようで、早速、ソウルで開催された『3・1独立運動100周年』を記念する政府式典での演説で「朝鮮半島の平和のために日本との協力を強化する」と掌をかえし、お得意の三枚舌で日本をヨイショした。

 「同じ日、釜山では徴用工像の設置を試みる市民約400人が、日本総領事館に向けてデモ行進をしましたが、約100メートル手前で警官隊に阻止され、1時間以上にらみ合いを続けた揚げ句、解散しています。一方、保守系団体も同日、約2万2000人が参加する集会を開き、文政権の経済・外交政策を批判するなど韓国は内戦状態です」(朝鮮半島ウオッチャー)
(明日に続く)

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