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『日本カー・オブ・ザ・イヤー』で輸入車上位独占でも業界安堵の謎

 今年の『日本カー・オブ・ザ・イヤー』が12月11日に最終選考会を実施し、ノミネートされていた10車種からボルボ『XC60』が選ばれた。輸入車の受賞は2013年のフォルクスワーゲン『ゴルフ』以来、2度目となる。
 「無資格検査問題が発覚した日産とスバルが自主的にノミネートを辞退したことから、本命の日産『2代目リーフ』がノミネートされなかったことも大きいと言われています。選考の過程は、まれに見る混戦でした」(自動車ジャーナリスト)

 ノミネートされた10車種の獲得ポイントは以下の通りだ。ボルボ『XC60』294点、BMW『5シリーズセダン/ツーリング』242点、トヨタ『カムリ』232点、スズキ『スイフトシリーズ』210点、ホンダ『N-BOX』189点、レクサス『LC』115点、アルファロメオ『ジュリア』89点、マツダ『CX-5』83点、シトロエン『C3』35点、フォルクスワーゲン『ティグアン』35点。例年は1位と2位が飛び抜けてトップ争いを演じることが多いが、今年は複数台で接戦になったことが特徴だ。
 「結果的に輸入車が“今年の車”となったことについて、業界は好意的に受け止めています。なぜかと言うと、今年の東京モーターショーを見て分かる通り、世界中の自動車メーカーは市場が熟しきった日本よりも、まだまだ伸びる余地のある中国や東南アジアにシフトをしており、明らかに日本パッシングの状態にあります。
 となると、日本の消費者が車を購入する際に選択するメーカーや車種が少なくなったり、自動車メーカー同士の競争がなくなれば、日本の消費者は不利な価格やサービスで購入しなければならなくなるかもしれません。そのため、今回のボルボの受賞によって、日本市場は輸入車も寛容に受け入れる市場であることを海外メーカーに示すことができた、というわけですね」(車専門誌記者)

 輸入車の比率が全体の10%にも満たない日本市場が世界中のメーカーからパッシングされないためには、“ホメ殺し”をするしかないのかも…。

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