「リアル・ミッション」オヤジの夢を追いかけて メタボ記者の挑戦
トレンド 2009年10月27日 15時00分
おのれの肉体を駆使し最速70キロのスピードを体感せよ。競輪のだいご味であるスピードを肌で感じようと、本紙競輪記者が自らレーサーを志願。今回は、競輪界のアイドルユニット「ラブナイン」と共にレースに挑戦。年齢制限が撤廃され、選手への門戸が再び開かれた今、“オヤジ”が夢をかなえるべく、バンクを爆走した。
四捨五入をすればとうに40歳。アラフォー世代の仲間入りを立派に果たした、自他ともに認めるメタボ記者が訪れたのは、11月7日に超一流レーサーたちが集う記念競輪(GIII)の開催を控えた群馬県にある「前橋グリーンドーム」。
振り返れば競輪との出会いは約20年前。高校生の時に初めてバンクを疾走する選手のスピードにあこがれ衝撃を受けたのは、今でも鮮明に記憶している。なぜあの時に選手ではなく、車券師の道を志してしまったのか…。そんな若かりし日の苦い思いを振り払いながら、前橋バンクに足を踏み入れた。数年前に年齢制限が撤廃。脚力さえあれば、誰でも競輪選手になれる。記者から競輪選手への転向。異色のレーサー誕生のサクセスストーリーがここから始まるはずだった…。
レース場でラブナインの女の子たち、プロデュサーの西沢モトさんと合流。会うやいなや、西沢さんから記者のメタボ腹を指摘される。この日のために100キロオーバーの体を少々絞ったのに…。エアロビクスで全日本チャンピオン(1990年)まで上りつめた西沢さんから見たら、記者のまだたっぷんたっぷんした体が、気にならないはずはない。分かっているけどテンションはちょっと下がり気味。
そんな中でラブナインにあいさつを済ませると、美人レーサーたちは手なれた様子で競技用の自転車を組み立て始める。これまで同じような光景を何百回と眺めてきた記者だったが、いざ自転車を組み立てるとその手はおぼつかない。かわいい女の子たちの前で醜態をさらし、“ヘタレキャラ”が定着…。
今度は西沢さんのアドバイスを聞いて、組み上がったリーダー・トモミちゃんの競技用の自転車を借りライドオン。風の抵抗が少ないドームの屋内バンクは、実に走りやすく気持ちがいい。俗に33バンクと呼ばれる1周が335メートルのコースは、400メートルが一般的な競輪場においては小回りの部類。その分、コーナー部分に設けられたカント(傾斜)はきつい。バンクでの走行初体験の記者にとっては、このカントが最大の難関だった。
「まずは内側の傾斜がないところで慣れるまで走ってみましょう」と西沢さんに命じられるままバンクの内側を走行。“ママチャリ”と違う前傾姿勢での乗車スタイル。おなかの肉に多少、違和感を覚えながらも、余裕で約10周(3キロメートル)を消化。ラブナインのかわいいお尻を追いかけながらの周回練習。女の子に交じってのニヤニヤ走行で心臓の負担も軽減され、どこからか妙な自信もわいてきた。この時の体感スピード約20キロ…まだまだいける。
しかし、これまでは足ならしだった。いよいよ、ここからが本番。選手がレースで使用しているカントのあるコースに挑戦。
「コーナーではスピードを出して、ハンドルは無理して切らないこと。傾斜があるので自然と曲がっていきます」と西沢さん。ラブナインの女の子たちは、普段の練習通りバンクの上と下を行ったり来たりと、スイスイと走路内を縦横無尽。が、記者は傾斜36度のコーナーにビビって、なかなかバンクに上がれない。36度って、スキーやスノボー体験者なら分かると思うが、イメージとしては、前に壁があり絶壁のコーナーに向かって自転車を踏み上げて行っているような感覚になる。
ペダルを目いっぱい踏み込むが、記者の重い体にかかる重力がジャマをして、なかなかうまく走れない。
それでも恐怖心と闘いながら、やっとのことで10周を走り抜くことができた。この時の体感スピード約30キロ…ヤ、ヤバいかも…。
総仕上げとして、西沢さんがセッティングしてくれたのが、ラブナインのメンバーに記者を加えた先頭交代練習。10人が一本棒になって走り、1周ごと先頭が入れ替わる。っていうことは最低でも10周しなければ、終わらない…。もうこの時には競輪選手への夢はとっくに断念。へたばる記者とは対照的に息のまったく上がっていないラブナイン。とにかく早く終わってくれという思いだけで、再び自転車にまたがった。
ラブナイン切っての実力派・サトコちゃんの後位追走を試みるが、ラブナインのハイペースに記者だけが遅れるお粗末なランデブー走行。10周目にやっとめぐってきたトップ周回では、脳に酸素が回らず酸欠の金魚のように口をパクパク。思考回路は停止し、目の前はもう真っ白。この時の体感スピード40キロ未満…ラブナインのすごさを知った貴重な体験はプライスレスでした。
◎突撃後記
今回バンク練習に参加させてもらった「ラブナイン」は、走る! 踊る! 歌う! と3拍子そろった競輪界のアイドルユニット。2007年に松戸競輪からデビューを果たした彼女たちは、現在では20数カ所に及ぶ競輪場でパフォーマンスを行う全国区のアイドルに成長。追っかけができるほど、競輪ファンには認知されている。セクシーなユニフォームに包まれた彼女たちのボディーは、一見華奢(きゃしゃ)な印象を受けたが、決してそんなことはなかった。彼女たちの肉体はその道を極めた西沢さんからトレーニングされたアスリートのそれだった。
「競輪の活性化と今の時代に沿ったエコである自転車の魅力をさまざまな場所で伝えていきたい」とラブナインが目指すものは大きい。31日と11月18日にはホームバンクの松戸ナイター競輪決勝日にパフォーマンスが行われる。来年3月のGI松戸ダービーでの出演もすでに決定。ビッグステージでの迫力ある走りとラブパフォーマンスに、これからも期待しよう。
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