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オリックス榊原翼、夢の阿部慎之助との対決を制すも直後に「悔しい」悪夢の一発に泣く

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榊原翼

セ・パ交流戦
オリックス 4-3 巨人(2回戦)
※オリックスの1勝1敗
▽19日 東京ドーム 観衆 43,091人

「ちゃんと覚えててくれました」

 18日の練習前、グラウンドに姿を見せたオリックス高卒3年目の右腕、榊原翼は、同僚の山岡泰輔らに「早く行って来いよ」と急かされながら、緊張した面持ちで一塁側の巨人ベンチへ。そこに立っていたのは、中学3年生の時、地元・千葉の銚子で共通の知り合いを通して紹介してもらったことがある憧れの存在、阿部慎之助である。短い時間だったが、阿部とプロの舞台で再会を果たすとは、とても夢のある話で、榊原はこの日の登板を待ちわびていた。

 榊原は6日のDeNA戦(京セラドーム大阪)で打球を掌に受けたため、大事をとって登録を抹消し、ローテーションを“一回休み”にしたが、一軍には帯同を続けており、「早く投げたいです」と毎日のように口にしていた。元気が有り余ってる状況で迎えた今回の東京遠征は、榊原にとって生涯忘れられないものになったのではないだろうか。

 巨人はスタメンで阿部を起用せず、一塁は大城卓三、キャッチャーは炭谷銀仁朗がそれぞれ守備についた。一回休んだことで「緊張した」という榊原だが、巨人の先発も同い年の髙田萌生とあって、負けられない気持ちも強く、「思い切って腕を振っていきました」という。4回に巨人の4番、岡本和真にソロホームランを打たれたが、その他は6回終了まで完璧なピッチングを披露。味方も2回にディレイスチールで先制すると、4回には大城滉二、小田裕也の連続タイムリーで計3点の援護。

 そして迎えた7回、先頭の若林晃弘を四球で出してしまうと、ピッチャーの打順で、巨人ベンチが動いた。原辰徳監督はホームランが出れば同点という最高の場面で阿部を代打で送り出した。榊原は「マウンドで鳥肌が立った」と夢の場面を振り返っていたが、阿部は2球目に内角に入ったストレートを捉えボールは高々とライト方向へ。「最初は入ったと思った」という榊原だが、結果はそこまでは飛ばずライトフライに。最初の対決は「なんとか押していけた」榊原に軍配が上がった。しかし、その直後である。昨年までオリックスに在籍していた中島宏之が代打で登場。高めに浮いた初球のストレートをバックスクリーンに運ばれ、移籍後第1号を献上するとともに、同点に追いつかれたところで、西村徳文監督は榊原の交代を告げた。マウンドを降りる榊原の目には光るものがあったが、ベンチに戻ってからもしばらく顔を上げることが出来なかった。夢の直後に襲った悪夢である。

 チームは8回に小田が犠牲フライを放ち再び1点勝ち越すと、8回裏は近藤大亮、9回裏はディクソンという増井浩俊が戻ってくるまでの暫定勝利の方程式で、ピンチを作りながらも無失点で凌ぎ、巨人との戦績を1勝1敗のイーブンとした。試合後、榊原は「先頭が四球…あの回は悔しい。最後まで投げ切りたかった」と7回の投球を悔やんだ。西村監督は「榊原は完璧でしょう。7回の初球は慎重に行ってもらいたかったけど。初めから7回までは投げ切ってもらう予定でした。最後はヒヤヒヤしたかもしれないけど、(近藤)大亮とディクソンが結果0で抑えてくれた。(吉田)正尚もよく打ってくれた。状態は良くなってきてるので、どうやって塁に出るかじゃないですか。ロメロも中川(圭太)も頑張ってますから。どうやってクリーンナップに繋いでいくか。今日はバラ(榊原)の1球が悔やまれる」と試合を振り返り、榊原への期待の高さが窺えた。また、暫定クローザーはディクソンが務めることが確実になった。ディクソンは「チームの勝ちしか目指してない。どういう役割でもチームの勝利に貢献したい」とコメントし、ポジションにこだわらない姿勢を示していた。

 20日はオリックスの先発がK-鈴木、巨人は桜井俊貴と、2日続けて同級生対決が実現する。

取材・文・写真 / どら増田

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