婚外子への遺産分割裁判で最高裁違憲決定出たけど過去にさかのぼって遺産請求できるの?

トレンド 2013年09月05日 15時30分

婚外子への遺産分割裁判で最高裁違憲決定出たけど過去にさかのぼって遺産請求できるの?

 身近な世相から事件、芸能、スポーツ、格闘技にいたるできごとで「これって法律的に大丈夫なの?」「こんなトラブルどうにかなんないの!」という疑問ってありますよね。それを支店数日本最多の弁護士事務所「弁護士法人アディーレ法律事務所」の敏腕弁護士に質問してみる企画。今回は4日、最高裁で違憲決定が出た「婚外子」裁判について。

【Q】婚外子への遺産分割裁判で違憲の最高裁決定が出たけど、これって今後どうなるの?

 結婚していない男女間に生まれた婚外子(非嫡出子)の相続分を法律婚の子(嫡出子)の半分とする民法の規定を巡る裁判で、最高裁は4日、違憲決定を出したこの問題。最近ではフィギュアスケートの安藤美姫や、非婚で子供がいることを公表した山本太郎参議院議員など、子持ち非婚のケースって珍しいコトじゃなくなってきましたね。そこで、離婚問題に詳しい島田さくら弁護士に聞いてみた。この最高裁決定は今後どんな影響出てくるのでしょうか?

【A】最近話題になった安藤美姫さんを含め、未婚の母を選ぶ人も増えてきましたよね。私もそのひとりですが。9月4日に最高裁が、非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1と定めている民法900条4号は、違憲であるという判断をしました。法の下の平等を定めた憲法14条に反するというものです。

◇まだ争いになっていない人は法改正がされるのを待て!

 違憲無効の判断は個別の事件についてのものなので、国会が法改正をするまでの間、他の事件についても当然に民法900条4号が無効とされるわけではないと考えられています。しかし、現在争っている方々が、今回の最高裁判断を引用すれば、非嫡出子についても平等に財産を分けるべきという判断がなされるでしょう。
 遺産分割請求権は単独で時効にかかることはないので、まだ争いになっていない方々は、法改正がされるのを待つことも可能です。

◇決着がついている裁判については影響を及ぼさない

 最高裁は、遅くとも2001年7月時点では、民法900条4号は違憲になっていたと判断しています。しかし、2001年から今回の判断が出るまでには12年という長い月日が流れ、その間に、遺産分割協議や訴訟で決着をつけた方々がたくさんいます。それをすべてひっくり返せるとなると、混乱が生じてしまいますよね。このような事態を避けるために、最高裁は2001年から現在までに決着がついている件については、影響を及ぼさないことを述べています。
 ただ、同じ時期に相続が開始したにもかかわらず、いつ決着がついたかという偶然の事情で相続割合が変わってくるというのも、当事者にしたら納得いかない部分がありますよね。最高裁のこの判断の部分については、今後、すでに決着がついている方々の再審等により争われることになるでしょう。

◇当然の結論! そもそも非嫡出子が全員不倫の子というわけではない

 民法900条4号を支持する意見は、法律婚主義の尊重や不倫の助長につながるという点を指摘しています。
 非嫡出子として生まれた方は、別になりたくてなったわけではなく、本人にはどうすることもできない出生によって差別されていたわけで、当然の結論だと思います。
 法律婚を尊重するのであれば、「結婚って素敵!」という制度を考案すればよいのであり、結婚を選ばなかった親にすらペナルティは与えられないのに、子どもにだけ与える制度が必ずしも必要とは思われません。また、もしも子どもができても「相続分半分しか与えられない(もらえない)し、不倫はやめよう!」と思ってやめた人がどれほどいるのでしょうか。さらに言えば、そもそも非嫡出子が全員不倫の子というわけではありません。非嫡出子の中には、父親のDV等により未婚を選んだ方の子どももいます。その方々については関係のないことを理由に不利益な扱いを受けていることになりますよね。
 18年前に900条4号が合憲とされた際には、大法廷の裁判官15人のうち合憲10対違憲5だったということですが、今回は裁判官14人全員(本来大法廷は15人なのですが、今回は、1人が合議に参加していません)が違憲との判断をしました。時代が変わる瞬間を見た思いです。

 時代の移り変わりに即した判断といえるのでしょうね。明治31年から100年以上続いてきた民法の規定の早期改正が待たれるところですね。

【弁護士プロフィール】
島田さくら(しまだ・さくら)弁護士
大阪大学大学院高等司法研究科卒業。司法修習第65期。東京弁護士会所属。元カレからのDVや、妊娠が発覚した翌日にカレから別れを告げられるなど、過去のオトコ運の無さからくる、波乱万丈な人生経験をもとに、悩める女性の強い味方として男女トラブル、債務整理、労働問題などの身近な法律問題を得意分野として扱う。また2級知的財産管理技能士の資格も有する。家庭では1歳の男の子の子育てに奮闘している、シングルマザー弁護士。
所属事務所:弁護士法人アディーレ法律事務所 http://www.adire-rikon.jp/

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