「東京消防庁の発表によると昨年12月、マンションの一室で起きた火災ではロボット掃除機が電気ストーブに接触しソファーが焼けています。ソファーはストーブから約50センチ離れていましたが、住民は室内の別の部屋におり、注意を払っていませんでした。また別のマンション火災では、住人はロボット掃除機を稼働させたまま外出していました」(警視庁記者クラブ記者・消防庁担当)
ネットでは《そもそも電気ストーブとはいえ、高熱になる暖房器具を使うときに動き回るものを動かしたり、そばに人がいないという危険管理能力の低さが問題です》や、《最近のロボット掃除機は人が見てないところで働く機能が充実しているから、一緒に使う場合、ヒーターは近接センサーか人感センサーが付いているものじゃないと怖い》という意見が見られた。
技術力で世界の家電業界をリードしてきた日本メーカーが、どうしてルンバ発売から10年以上が経過しても同様の製品を製造しないのかという質問に、かつてパナソニック(現在はルーロを販売)の担当者は「100%の安全性を確保できない」と説明していた。
当時想定されたケースは、仏壇にぶつかり、ろうそくが倒れ火事になる。階段から落下し、下にいる人にあたる。よちよち歩きの赤ちゃんの歩行を邪魔し転倒させるなどだった。
もう1つ。長持ちするがゆえの事故が増加中なのが「扇風機」だ。2016年に消費者庁が20歳〜86歳の1800人に、①扇風機の不具合を発見したことがあるか、②その際にどういう対応をしたのかという2点で調査したことがある。
その結果、異常音(27%)があったと答えたものの、約半数はそのまま使い続けたと答えている。扇風機については、30年以上使い続けると不具合が発生しやすいといわれ、中には火事で家が全焼したという報告も寄せられている。
消費者庁が呼び掛けた扇風機の危険な兆候は「熱」「振動」「臭い」で、扇風機にはこまめなメンテナンスを。 掃除ロボットは「監視」をすること「動かしたまま外出しない」だ。