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半世紀おおきに…梅田3代目『泉の広場』お役目終える

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提供:週刊実話

 「ここから地上に上がれば、すぐ近くに太融寺のラブホテル街や堂山界隈の妖しげな風俗街にも直結しているため、そのテの待ち合わせ場所としても重宝してたんやけどなあ」(梅田のおっちゃん)
実はこの「泉の広場」は、遊び好きの大阪人にとっては大切な場所だったという。
地下街ホワイティ梅田の改装工事に伴い、「泉の広場」の大噴水も撤去が決まり、5月9日から工事が始まった。

 この大噴水は、なんばのロケット広場(2007年撤去)とともに、大阪の地下街を代表する待ち合わせスポットとして約半世紀の間、親しまれてきた。

 しかし、施設の老朽化やスマホの普及による待ち合わせの形が変わってきたことも影響し、惜しまれつつ姿を消すことになったのだ。
「今、大阪では、ターミナルや繁華街で万博開催に向けてのリニューアル計画が進んでいます。泉の広場の改装も、その一環です」(地元記者)

 大型連休中は多くの人が訪れ、記念写真を撮ったり、懐かしげに佇むなど、別れを惜しんだが、現在はカーテンに包まれて撤去の時を待っている。改装工事は11月には完成し、広場には樹木をイメージした新しいオブジェが飾られる予定だ。

 出張風俗店関係者が嘆く。
「あの広場はどこへ行くにも便利やから、客にも女の子にも好都合やった。あそこなら普通の人に紛れ込めるから、客待ちしてても恥ずかしないんや。他やったら目立つとうるさいし、ちゃんとしたホテルや喫茶店やったら追い出されるし」

 こうした出張風俗や出会い系だけではなく、薬物や裏DVDなど、違法物品の売買の名所になっていたとの噂もある。
「実は今回の改装は、そのような状況を問題視した当局による“環境浄化作戦”の一つとの見方もありますよ」(同)

 噴水が樹木のオブジェになったところで「そこで行われることは同じ」なんてことにならなければいいが。

 初代の噴水は、天井のシャンデリアが特徴だった。「地下街で水を引いた噴水は珍しい」と好評で、硬貨を投げ入れる人が多くいたという。81年に改装された2代目は白を基調とした明るいデザインで、噴水が階段状に。歩行者に配慮し、半円形に縮小された。現在の3代目が登場したのは2002年。イタリア・ミラノの彫刻家がデザインした大理石製だ。ドーム形の天井に青空を描き、開放的な空間になった。

 「梅田の待ち合わせ名所がまた一つの〜なった」と嘆くおっさんの背中が寂しい…。

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