「石川は今シーズンに入ってから、主要大会のシングルスで中国選手に全く勝てなくなってしまいました。石川の卓球スタイルは、完全に読まれていますね」(スポーツ協会詰め記者)
優勝候補の一角でもあった石川が中国選手に敗れたのは『ITTFワールドツアー・ジャパンオープン』(6月12〜16日)だった。相手の孫穎莎は、まだ18歳。世界ランキングで見ても18位なので、同6位の石川を優勢とするのが大方の予想だった。
「ワールドツアーの中国大会が5月下旬にあったんですが、そこでも石川は敗れています」(同・記者)
この時点で、石川には「今季、中国選手にまだ勝っていないが?」との厳しい質問もぶつけられた。石川は「がんばります」と明るく答えていたが、18歳の新星にも敗れた後は黙ってしばらく下を向いていた。
「ストレート負けですからね…。石川がスマッシュを浴びせても、すべて打ち返されています。勝負をかけてきたときのコース、タイミングみたいなものが全部読まれている印象も受けました。石川にクセがあって、それを読まれているようでしたね」(関係者)
近年、急成長した日本の女子選手に対し、卓球王国・中国は執拗な対策を講じてきた。中国の国内リーグにおける日本選手の参加を認めない措置、そして、石川をはじめ、伊藤美誠、平野美宇に対してはダミー選手まで用意して特別練習を続けてきた。
「伊藤、平野、早田ひならも苦戦を強いられています。でも、完全に封じ込められているのは石川だけ。石川は国内トップなので、このままいけば自動的に東京五輪代表となりますが、日本がメダルを獲得するには中国に勝たなければなりません。中国に勝てない選手となると、卓球連盟も考えなければなりません」(前出の協会詰め記者)
石川は中国にもファンが多い。中国では美女アスリートと位置付けられており、そんな彼女に対するシットも中国女子選手のエネルギーになったのかもしれない。このままの調子でいけば、東京五輪は選手ではなく、コメンテーターということになってしまいそうだが…。