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テレビ朝日の羽鳥慎一アナ効果てきめんも硬派視聴者から総スカン!

 日本テレビ「ズームインSUPER」(月〜金曜午前5時20分〜8時=3月31日で終了)のメーンキャスターだった人気アナウンサーの羽鳥慎一(41)。3月31日で同社を退社し、4月4日からテレビ朝日の朝の新番組「モーニングバード(以下、バード)」(月〜金曜午前8時〜9時55分)のメーンキャスターを務めている。

 その初回視聴率が7.5%を記録したことが分かった。同日同時間帯では民放トップの数字で、羽鳥アナ効果はてきめんだった。元々、テレビ朝日の朝は弱かった。前番組の「スーパーモーニング(以下、スパモニ)」の1日の最終回は4.3%の惨状。前4週の平均視聴率は「スパモニ」は6.4%で、他局ではフジテレビ「とくダネ!」が8.7%、日本テレビ「スッキリ!!」が7.7%で、いかにテレビ朝日が苦戦していたかは明白。

 4日に関していえば、1日に13.6%の視聴率を弾き出していたNHK「あさイチ」が、8.0%に大きくダウン。これは、ふだんNHKを見ている相当数の視聴者が「バード」を見たと推測され、この新番組への注目度が高かったかが如実に分かる数字だ。テレビ朝日関係者は「これからが勝負」と殊勝なコメントを残したが、内心ではしてやったりだろう。

 ところが、視聴率の点では上々のスタートを切った「バード」だが、視聴者の評判はかんばしくないというのだ。前番組の「スパモニ」は報道に力を入れた硬派の番組だった。だが、「バード」が他局に右に習えでバラエティー色を強めたため、「スパモニ」を見ていた視聴者からは総スカンを食っているという。前番組から引き続き担当している好感度が高い赤江珠緒アナも、バラエティー色の強い言動を求められ、視聴者のさらなる失望感も買ったようだ。

 「スパモニ」を見続けていたという視聴者のAさんは、「他局と違って、報道に力を入れていたので見ていたけど、この新番組はひどい。他局と変わらないから、チャンネルを替えました。この時間、どのチャンネルにすればいいか分からなくなった」と落胆する。

 テレビ局にとって、視聴率は絶対。視聴者の評価など、いちいち聞いていられないだろう。この時間帯の主たる視聴者は専業主婦。硬い番組より、柔らかい番組の方が受け入れられやすいのは自明の理。

 テレビ朝日の朝の方針転換は、多くの固定視聴者の流出を招くことになりそうだ。
(蔵元英二)

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