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“キテレツ”岸田敵前逃亡 高まる小泉進次郎「総裁選」出馬

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提供:週刊実話

 9月の自民党総裁選を睨み、出馬を模索していた岸田文雄政調会長が7月24日、出馬断念会見を開いた。これに安倍首相周辺からは「恥さらしの敵前逃亡」や「今さら遅い。岸田派を徹底的に干せ」といった声が飛び出し、党内に新たな動きも起こり始めている。
 「岸田派の若手議員の間では、麻生氏が目論む大宏池会構想に飲み込まれ、派閥解体に追い込まれるとの不安が高まっている。と同時に、そうなれば小泉進次郎氏を担いで新たな派閥立ち上げしかないとの声まで出ている」(岸田派周辺関係者)

 石破茂元幹事長は立候補に強い意欲を示しているが、同じく出馬すると見られていた野田聖子総務相は朝日新聞の報道により、秘書が無登録の仮想通貨業者を連れ金融庁から違法性を指摘されていたことが発覚、雲行きが一気に怪しくなってきた。
 「首相と石破氏の一騎打ちの可能性が出てきたところで、進次郎氏もやる前から結果が見えている総裁選に危機感を感じている。ようやく出馬に前向きになったようだ」
 とは、自民党関係者。

 果たして小泉進次郎氏の出馬はあるのか。まずは岸田氏の出馬断念までの一連の動きを、全国紙政治部担当記者が解説する。
 「岸田氏は6月18日に東京・赤坂の日本料理店で首相とサシで会食している。首相は3選の意欲を強める一方で、この段階では森友・加計学園疑惑でかなり追い詰められていた。そうした中、石破氏を完膚なきまでに叩くにあたって、岸田氏が出馬するか否かが重要なポイントになってくる。そこで首相は自ら岸田氏を会食に誘い、相談を持ち掛けたのです」

 ところが、岸田氏は安倍首相の意を汲むどころか世間話に終始し、肝心の総裁選へ向けての意志についても語らずじまいだったというからノー天気。
 「岸田氏は頭はいいが勘が鈍く、優柔不断な面がある。そんな性格とメガネの風貌から、陰では“自民党のキテレツ君”と呼ばれているほど。会食でもそんな面が全開に出たようで、首相も周囲に不満をぶちまけたそうです。つまり、もう岸田を眼中に入れない戦略でやると。当然、以前噂のあったポスト安倍の岸田氏への禅譲話も、この時点で消えたといいます」(前出・自民党関係者)

 その後、安倍首相は何とか支持率を持ち直し、自身の細田派、麻生派、二階派を取りまとめ、衆院竹下派もなびき始めた。さらに地方票でも安倍支持が広がり、ほぼ盤石の体制が整う。
 「首相としても、すでに岸田派の動向などどうでもよくなった。そのため今回の岸田氏の不出馬宣言は、首相に恩を売るどころか自分の首を絞める事態を招くことになったのです」(前出・記者)

 しかし、これにより安倍首相陣営にとっては、思わぬ誤算が生じ始めている。それが、にわかに広がる進次郎氏への期待の声だ。
 自民党ベテラン議員の話。
 「岸田派内では、どんなに不利になっても総裁選で戦うことが次につながるとの主戦論が半数はいた。それが今も徐々に増え、進次郎氏に流れる向きが強まっているという話も聞いている。党内には、やはり“安倍一強”の状態をよしとしない見方が多く、これで首相が楽勝となれば、ますます暴走するという不満が増している。特に、若手はもう頼みは進次郎氏しかいないということだろう」

 各マスコミによる「次の首相は誰がいいか」の世論調査では、進次郎氏は首位の安倍首相を超えないまでも、石破氏と2位、3位を競い合っている。しかし、実際に総裁選を占う自民党支持層内では半数近くが安倍首相を支持し、ダブルスコアで進次郎氏に勝ち目はない。
 「しかし、それは進次郎氏が出馬について沈黙を守っているためで、いざ出るとなれば地方票はガラリと事態が変わるでしょう。万が一、首相と進次郎氏の決選投票になれば、そこに石破氏の票も流れ、引っ繰り返る可能性も高まる。首相陣営は最悪の事態を想定する中、そうなることを最も恐れているようです」(前出・記者)

 国会議員票はどうか。細田派内の隠れ進次郎シンパが耳打ちする。
 「こちらも、首相の楽勝の見立ては進次郎氏が出ない時点での皮算用。出馬すれば、進次郎氏が立ち上げた勉強会メンバー約30人が中心となり、そこへ各派閥からかなりの数が流れるのは確実。1回目の投票で石破氏が敗れると、参院竹下派も加わる。それだけ先々の首相、自民党に不安を抱いている議員が多いということです」

 こうなると、安倍首相サイドから見れば、岸田氏へのフォローを怠ったことで寝た子を起こしてしまうことになる。ただならぬ事態になりかねないと考えたか、菅義偉官房長官は岸田氏が不出馬を表明した同日、都内での講演で進次郎氏と河野太郎外相の名前を挙げ、「自民党と日本にとって極めて大事な政治家だ」と持ち上げた。また、進次郎氏については前日のBSフジの番組内でも「末恐ろしいぐらいしっかりしている」とも語っている。
 「その際、菅氏は『色んな発言をして批判を受け、経験を積んだほうがいい』とも付け加えていたが、つまりは“今は妙な気を起こすな”ということ。極太のクギを刺したわけです」(自民党関係者)

 岸田氏の敵前逃亡が、自民党真っ二つの始まりになるかもしれない。

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