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理不尽な悲劇…中国船に体当たりされてベトナム“泣き寝入り”「これはまるで明日の沖縄」

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提供:週刊実話

 去る3月6日、南沙諸島のディスカバリー礁(中国名:華光礁)周辺で操業していたベトナムの漁船が、中国船に体当たりされて沈没した。ベトナムのメディアによると、漁船に乗っていた5名は漁船の残骸にしがみつき2時間ほど海面を漂っていたところをベトナム漁船によって救助されたということだが、中国側メディア(中国共産党新聞網)は、中国救助船が派遣され、救助したと発表している。

「西沙諸島海域、そして南沙諸島海域で、最近この種の衝突事故による沈没事故は増加しています。中国船は漁船ではなく、海上民兵が操船する漁船で、西沙諸島や南沙諸島での領域紛争で軍事的優勢を掌握しつつある中国当局は、これらの海域でこうした海上民兵を展開させており、ベトナム漁船やフィリピン漁船などに脅威を与えているのです」(中国ウオッチャー)

 海上民兵をアメリカ海軍は“第3の海軍”と呼び、その任務は、南シナ海での中国の主権を守り、自らの漁業権益を確保することだ。

 そして海上民兵の漁船群の周辺には、“第2の海軍”である中国海警局の各種巡視船(尖閣諸島の海域に現れるのが海警局)が「安全操業の確保と違法操業(ベトナム船の侵入)の監視」に当たっている。そして周辺には、“第1の海軍”である中国海軍艦艇が警戒監視に当たっている。

「実際にベトナム漁船と衝突事故を起こすのは中国海警局や海軍ではなく民間を装う漁船です。あくまでも漁船というところが中国の恐ろしいところです。ですからベトナム当局が中国側に抗議しても、漁船同士の衝突に関して中国政府には責任はないと言われればそれまでで、ベトナムやフィリピンは泣き寝入りするしかありません。おまけに強行に抗議すると、さらに体当たりが激しくなるため、ベトナム側は衝突事故を表沙汰にして騒ぎ立てても無意味どころか逆効果となってしまい、結果的に静観するしかないのです」(国際ジャーナリスト)

 1974年に南ベトナム海軍と中国海軍が戦闘を交えて中国側が奪取した西沙諸島は、それ以降、中国による実効支配が続いているのは今や周知のことだ。

 西沙諸島での事例は、日本にとって無関心ではいられない。竹島や北方4島に見られるように、ひとたび島嶼を完全に占領されてしまうと、それを取り戻すには軍事力を用いて奪還する以外には方法がない。その現実を中国は南シナ海で、日本に対して「尖閣諸島や沖縄もこうなるゾ」と威嚇しているのである。

 尖閣諸島に海上民兵が現れたとき、日本は覚悟しなければならない。

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