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金本監督の辞意表明のウラで出た「巨人が羨ましい」の声

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金本知憲

 金本知憲監督(50)が辞意を表明した。後任は矢野燿大・二軍監督が有力と報じられている。だが、経営陣は金本監督が掲げていた「若手育成」について精査しており、その結果次第では次期指揮官が背負う責務は、さらに厳しいものとなるだろう。
「最下位の可能性が出てきたころから、『どうするんだよ?』の言葉が挨拶変わりになって…」(球界関係者)
 金本監督は今年1月、野球殿堂入りを果たしている。その祝賀会が12月に予定されており、阪神球団がそれを仕切ることになっていた。殿堂入りは野球人として最高の栄誉だが、肝心のタイガースは17年ぶりの最下位転落が決定。振り返ってみれば、今季はオープン戦も最下位、交流戦は11位だがセ・リーグの最下位。ペナントレースを合わせれば、「最下位のトリプルスリー達成」となってしまった。
 先の「どうするんだよ?」が挨拶変わりになったのは9月下旬だという。つまり、最下位のトリプルスリー達成となるか否かのボーダーライン上にいたころで、「祝勝会どころではないゾ」と心配されていたのだ。

「10月初旬、金本監督の続投を示唆する発言が、経営幹部から聞かれました。昨年オフに3年の契約延長を交わしたと聞いていましたが、プロ野球の世界では契約なんて、あってないようなもの。最下位のリベンジをさせるチャンスを与えたんだと見ていたんですが」(在阪記者)
 その幹部は金本監督と会談した直後に続投を示唆したそうだ。おそらく、その場でペナントレース終了後の辞意表明は伝えられたはず。多くのメディアが騙されてしまったわけだ。
「OBのなかでは岡田彰布氏を推す声が多いですね。優勝経験を持つOBですし、岡田氏は最大勢力と位置づけられている吉田義男氏の派閥に属していると目されていますので」(前出・同)
 経営陣が矢野二軍監督の昇格を第一と考えているとすれば、古株のOB連中にもお伺いを立てなければならないだろう。

 しかし、次期監督が厳しい直面に晒されるのは、就任後である。先の関係者によれば、経営陣は「金本監督の着手した若手育成は評価が難しい」とこぼしているそうだ。
「難しい」の意味には、ライバル巨人との比較も含まれているのかもしれない。
「阪神の若手で今季、結果を残したのは、梅野、糸原、中谷、陽川。投手では才木、小野など。打撃面が問題だ、と」(前出・関係者)
 V逸、世代交代の失敗。巨人・高橋由伸監督の退任理由は、金本監督と同じだ。結果論かもしれないが、巨人は岡本和真という4番打者を育てた。世代交代の失敗の度合いは阪神よりもヒドイかもしれないが、チームの中核を担う4番候補が結果を残したのは大きく、阪神経営陣はその違いについて頭を抱えているそうだ。
 ポスト金本に求められるのは、単なる世代交代ではない。中谷、陽川、そして一発のある大山あたりが「強化指定選手」に挙げられそうだ。

 近年の阪神は4番、エース、クローザーといったチームの中核を全て外国人選手に託してきた。要するにチームを根底から作り替えなければダメなのだ。矢野二軍監督の昇格が決まったとしても、世代交代を進めるだけでは許されないだろう。(スポーツライター・飯山満)

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