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稀勢の里ハラハラ、ドキドキ、ヒヤヒヤ「横綱相撲」土俵裏②

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提供:週刊実話

 10勝に届かないと引退勧告

 前だけ向いて臨んだ本番。初日、女子プロゴルファーの比嘉真美子と婚約中の勢を得意の左を差してわずか3秒あまりで寄り切り。好発進すると、館内はまるで優勝でもしたかのような興奮状態になった。中でも、協会上層部は、これでしばらくは相撲人気が安泰だと言わんばかりの表情。

 「立ち合いは悪くないし、相撲の流れもいい。まだ、場所は長い。本人も安心はしていないだろう」
 と、八角理事長も大きくうなずいていた。
 しかし、勝負の世界はそんなに甘くない。2日目からは一転して苦戦、ガマンの連続。両国国技館はハラハラ、ドキドキ、ヒヤヒヤしてファンが上げる悲鳴に包まれた。なかなかスンナリとは勝てないのだ。
「1年半以上、フル出場していませんからね。やはり勝負勘はだいぶ落ちている。だから、なかなか勝機を見出せない。粘りに粘ってなんとか勝ちをつなげているのは、『まだ辞めたくない、もうひと花咲かせたい』という気力だけ。八角理事長も『気合いは入っている。だから残れるんだ』と話していた」(担当記者)

 気になるのは、その気力や体力、スタミナがどこまでもつか、だ。なにしろ連日、1分近い熱闘に次ぐ熱闘が続く。場所前、けがに強い体に作り直すため、父親の貞彦さんのアドバイスで断食して体重を10キロ近く絞るなどしたが、いくら体力に自信がある稀勢の里でもたまったものではない。

 案の定、初日から5連勝し、正面桟敷席から見ていた横審の北村正任委員長が、
「横綱相撲を取って欲しいけど、(今場所は)無理を言うまい。これで1つのヤマ、障害をクリアしたね」
 と、合格の判を押した翌日、気が抜けたような相撲で前頭2枚目の千代大龍に完敗。通算13個目の金星を献上し、翌8日目も初日から7連敗していた小結玉鷲に当たり負けすると、なんなく土俵下へ押しやられた。

 「終盤戦は当然、相手も上位になり、前半以上に苦戦するのは間違いない。横綱の勝ち越しラインは2ケタ。もし10勝にも届かないようだと、また前半戦で打ち消したはずの引退論が息を吹き返してくる」(同)

 稀勢の里は生き残ることができるか。両国国技館の悲鳴は、まだまだ収まる気配が見えない…。

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