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ファーウェイCFO逮捕とスタンフォード大学教授の自殺を結ぶ点と線

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提供:週刊実話

 ファーウェイの孟晩舟CFOがカナダで逮捕され、続いて米スタンフォード大学の張首晟教授が自殺したニュースが伝えられた中国。今や、ネット世論が大揺れだという。ファーウェイが強い第5世代移動通信(5G)を中心とした対中封じ込めに向けて、米国は手段を選ばなくなったという恐怖感などがネット上で沸騰しているのだ。

 張教授(享年55)といえば、同僚の多くが「ノーベル賞に一番近い天才肌の学者」と太鼓判を押すほどの業績を挙げた中国ご自慢の頭脳だ。

 その人物が、12月1日、スタンフォード大学で催されたパーティが終わり、サンフランシスコに戻ってビルから飛び降りて「自殺」したというから、これは事件と言う他ない。

 「張教授は神童の誉れが高く、上海の名門『復丹大学』に15歳で入学し、同大2年のときにドイツ自由大学、それからニューヨーク州立大学へ留学、32歳で早くもスタンフォードの物理学終身教授の地位に就いています。トポロジカル絶縁体と量子スピンホール効果で画期的な成果をあげ、30歳の若さで、カリフォルニアの名門校であるスタンフォード大学教授(物理学)になったのです。1999年には、理科系の最高峰、清華大学(北京)高等研究院の招へい教授となっていますが、18年5月には、上海科技大学の特任教授に推挙されています。この大学の学長は江沢民の息子・江綿恒です。こうしたことから中国の名門大学や企業、政府との関係は非常に緊密となり、中国の半導体産業発展のために、学術的観点から重要なアドバイスを続けていた人物でした」(在日中国人ジャーナリスト)

 こんな俊英を中国が放っておくはずはない。突如、張教授は「丹華資本」(デジタル・ホライゾン・キャピタル)という「ファンド」を立ち上げ、とりわけAI(人工知能)研究の学者や学究の徒を集め、資金を提供するようになった。ファンドの運用資金は400億円もあった。とても一教授に捻り出せる額ではない。

 「AI技術や量子物理学の先端エンジニアに投資する動きは、動いている資金も膨大であり、なおかつバックが不透明なために、米通商代表部(USTR)が『スーパー301条』の対象としてリストに挙げていました。張教授がスーパー301条の捜査対象にリストアップされていた事実は、米国が同ファンドをスパイ機関ではないかと疑っていたことを意味します。つまり張教授は、孟CFOと同じように裏の顔を持っていたのです。当然、中国政府の命により孟CFOとつながっていたと見て間違いありません」(国際ジャーナリスト)

 中国は5G時代に向けて一層の技術革新が必要な半導体分野での貴重な頭脳を失った。米中ハイテク戦争はいよいよ本格的に幕を開けたのだろうか。

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