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北朝鮮『外貨獲得』の要=観光客招致を制限 深刻な労働力が不足

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提供:週刊実話

 中国・人民日報系の英字紙『グローバル・タイムズ』(3月12日付)が報じたところによると、訪朝観光客が急増した北朝鮮当局が、受け入れ能力に限界を感じて、外国人入国者を1日1000人に制限することを決めたという。ただし北朝鮮は、このような方針を正式に発表していない。

 「国連の制裁を受けている関係で、制裁から除外されている観光を外貨稼ぎの柱にしなければならない北朝鮮は、観光産業により年間4400万ドル(約49億円)を稼いでいると推算されます。毎年約10万人の外国人が訪朝しますが、このうち80%が中国からの観光客で、現在、中国人を含む外国人は団体観光により北京や瀋陽からの空路か、丹東から鉄道を利用して訪朝します。昨年6月の米朝首脳会談以降、外国人観光客が増加して昨年7、8月には1日平均約1800人に達したことから、北朝鮮が受け入れ可能なレベルを超えたと制限処置を取ったのでしょう」(北朝鮮ウオッチャー)

 北朝鮮当局は17年に100万人、20年には200万人の外国人観光客を誘致することを目標に掲げた。当時は“絵に描いた餅”との評価だったが、まさにその通りの展開だ。

 「施設を利用した外国人観光客からのフィードバックに基づく苦情で、最も不満が多かったのが施設の状態が悪いことです。昨年も、あるホテルで水道管が破裂したり、電線がショートを起こして停電したりして、宿泊客からの抗議が相次いでいます。元山(ウォンサン)にある広大な葛麻(カルマ)海岸観光地区も、軍を大量動員しながら資金不足から工事の進捗状況が芳しくありません。こうしたことからホテルなどの観光施設の増設やメンテナンスがはかどっていないのでしょう」(同・ウオッチャー)

 朝鮮半島の名勝、金剛山(クムガンサン)は1998年から約10年間、韓国からの観光客を受入れ、訪問者数は延べ195万人に及んで、北朝鮮は入山料だけでも毎年4000万から5000万ドルを得ていた。開城(ケソン)観光はわずか1年で中断したが、約11万人が訪れた。これらが過去の栄光になろうとしている。

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