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総合格闘技「RIZIN」 未来を担う本物の主役は?

 今月29日、そして31日に開催される総合格闘技『RIZINグランプリ』。大晦日には地上波での生中継も予定されており、格闘技ファンのみならず今年も注目が集まる。
3度目を迎えた年末・大晦日開催、今年もどんなドラマが生まれ、そして、それらは日本の格闘技の未来に向けてどう繋がっていくのだろうか。

■新旧のビッグネームの参戦
 今年も魅力的なカードが出揃ってきている。
 若きスターとなった那須川天心のキックルールでのワンデイトーナメントや女子格闘技のエース・RENA、ミルコクロコップや高阪剛の新旧の大物の参戦が決まっている中、注目は、ここまでRIZINのマッチにおいて3戦全勝、全てKO勝ちを収めている矢地祐介と、今秋まで8年間に渡り米国・UFCに参戦していた五味隆典のカードが挙げられる。

 27歳の矢地と39歳五味の戦いは、否が応にも「世代交代マッチ」としての意味が込められているだろう。若く勢いに乗る矢地は「時代が変わったことを伝える。世間にも五味自身にも」と、そのふてぶてしさは、まさに、若き頃の五味の姿が重なる。軽量級のカリスマとして君臨し続けた「火の玉ボーイ」五味、2006年以来となる大晦日での戦いで、これまで築き上げてきた牙城を守ることが出来るか。

■総合格闘技の未来を明るいものに
 2007年まで行われ、人気を博した『PRIDE』は元々、プロレスからの流れを汲んで生まれたイベントだった。それ故、多くのプロレスファンから支持を得られ、支えられていた部分も爆発的人気を呼んだ要因の一つだろう。それに対し、RIZINは数名のプロレスラーの参戦はあったものの、2015年の開始当初より、純粋な総合格闘技イベントとして行われてきている。世間からの見方は様々だが、RENAや那須川天心といった新しい世代を担う格闘家が大会のシンボルとして話題の中心となっている。

 また、女子格闘技への関心が寄せられるようになったことも、RIZINの功績の一つとして捉えられる。10月のイベントではRENAがメインイベンターを務め、その模様はプライムタイムでの地上波生中継により映し出された。大会毎に女子選手のカードが組まれることは、もはや当たり前になり、人気、内容とも男子の試合を凌駕する試合も少なくない。そして、男女問わず国内で活動している格闘技団体所属の選手にとって、出場を目指す場所として認知されてきていることも、今後の競技発展に大きく貢献していることは間違いない。

 日本格闘技を牽引しているといっても過言ではないRIZINが今後、どうなっていくかはまだ定かではない。かつての様に大晦日でのイベント開催が続いているとはいえ、今なお土台を構築している段階ともいえる。ただ、確実に総合格闘技の熱は高まってきており、日本には、再び大きなうねりを巻き起こすだけの土壌は備わっている。その熱をあらゆる意味で「健全に」、少しずつでもより大きなものにしていくことが、今後の人気の定着に繋がる筈だ。先日、主催者でもある榊原実行委員長が会見で語った、元・横綱の名前は現在にも、そして、この先もRIZINのリング上には必要ないのではないだろうか。(佐藤文孝)

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