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米国お家芸 “独国イジメ”でED治療薬『レビトラ』が消える?

 バイアグラに続き国内で2番目に認可されたED治療薬のレビトラが、日本から消えようとしている。
 「ED治療薬のレビトラ錠の供給が、今年1月頃からストップしているんです。今、日本で提供されているのは昨年までに仕入れられた在庫。3月中にはほぼ日本中の医療機関でストックが尽きて提供できなくなるのではないか。そのため愛用されている患者には、他の治療薬への一時的な乗り換えを促しています」(都内のED専門クリニック)

 レビトラは即効性がバイアグラと同等程度に高く、反面、副作用が少ないのが特徴で、「使い勝手がいい」とする愛用者は多い。ところが、製造する独バイエル社の現地工場が1月から“改修工事”に入り、製造が止まっていることから、世界中でレビトラ錠の品薄状態が続いているというのだ。
 「バイエル社の薬を販売する日本法人のバイエル薬品関係者は、5〜6月には改修工事を終え提供できるようになると説明していますが、なぜ世界中の医療機関への供給を止めてまで改修工事を行うのかに関しては、お茶を濁しているんです」(都内のED専門医)

 また、声をひそめて話すのは、都内の泌尿器科医だ。
 「実は、バイエル社は1月、アメリカの厚労省にあたる政府機関FDA(米国食品医薬品局)から、レビトラ錠には他の薬品の粉末が混じっている可能性があると指摘されたという。確かに、生産ラインが分けられていても同じ工場内で別の薬を製造していれば、飛散したごく微量の粉末が絶対に混ざらないとはバイエル社も断言しにくい。そこで急きょ、改修工事を行うことになったというんです」

 ただし、同情的なのは米国在住のジャーナリスト氏だ。
 「2008年にトヨタが米ゼネラルモーターズの売上を抜いて首位になった途端、翌年からトヨタ車の急加速問題が浮上して大規模リコールへと発展したが、結局はトヨタ車に構造上の問題はなかった。このように、米国は自国企業を脅かす勢力をしばしば刺すことがある。しかも、ドイツ企業、特に製薬会社に対する歴史的な偏見が国内に根強く残っているため、潔白であったとしても今回のようなことが起こりやすいんです」

 真相はともあれ、レビトラ錠の供給が止まり、勃起手段の選択肢が減る“夫婦生活の死活問題”は、しばし続きそうだ。ED治療薬としてバイアグラは、アメリカの製薬会社「ファイザー社」によって開発された。日本のトヨタバッシング同様、ドイツ企業が開発した「レビトラ」がどうしても目障りだったに違いない。

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