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【放送事故伝説】『NHKのど自慢』で停電が発生! その時、大物演歌歌手は…

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吉幾三

 2020年以降、コロナ禍で放送業界において最も影響があったとされるのが、公開生放送番組である。

 中でもテレビ放送開始から60年以上の歴史を誇る『NHKのど自慢』は、生放送となれば大勢のスタッフが全国を横断し、コンサートホールでは客席が密になるという事情もあり、公開生放送は一時中断となった。

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 だが、中断から7カ月後に『NHKのど自慢』は見事復活。現在ではスタッフたちの徹底的なコロナ対策により再び公開生放送されている。

 そんな『NHKのど自慢』だが、なんと過去には「生放送中に停電する」といういかにも公開生放送らしいハプニングが発生したことがある。

 1995(平成7)年4月23日、『NHKのど自慢』は福岡県豊前市の市民体育館で公開生放送を行っていた。

 出場者の歌唱が終わり、採点の合間にはゲスト歌手の吉幾三が歌を披露した。
 吉は高らかに持ち歌(曲名は不明)を歌っていたのだが、突然照明が消え会場内が真っ暗になった。

 幸い、停電は数秒で復旧したが、吉や2000人の観客は驚きを隠せなかった。

 原因は電気系統のトラブルで、事前に準備していた予備電源を使用することで引き続き生放送を続けることができた。

 また、歌が中断されてしまった吉だが、少しも怒ることなく「どうせ私みたいな歌手には、あの程度の照明ですよ」と笑いに変え、客席を落ち着かせたという。いかにも大物らしいナイスなアドリブである。

 1984(昭和59)年の『8時だョ!全員集合』で、放送と同時に収録場所の入間市民会館で停電が発生した事件は有名だが、『NHKのど自慢』でも同様のハプニングがあったのだ。

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