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スレンダーマンは創作の怪物にあらず?研究者の集めた信憑性の高い証言

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画像はイメージです

 昨年8月、筆者は「日本の地下鉄の駅で、スレンダーマンらしき人影が捉えられた」という画像付きの投稿が、Twitterで注目を集めたと紹介した。

 ​>>日本にスレンダーマンが出現か!?ネットを騒がせた人型UMA<<​​​

 「スレンダーマン」はリアルライブで筆者が過去に紹介したこともある、比較的最近の人型未確認生物ともいうべき存在だ。その名の通り、やたらと背の高い謎の怪人で黒のスーツを着込んでおり、身長は180センチの人間サイズから、3メートルの巨人サイズまで様々。体のバランスも成人男性を縦に引き延ばしたような異様なもので、顔は人間と同じサイズで白いのっぺらぼう、中には背中から無数の触手が伸びているものも存在する。2012年頃にアメリカで目撃例が出て、姿を捉えた写真も出回り話題となったが、実はこの写真は海外のオカルト系サイトに投稿された創作だということが判明している。

 2009年、Something Awfulというサイトで、恐怖画像を作成するコンテストが行われ、ある人物が作成したレトロな画像と、添えられたテキストが人気を呼んで『ネット怪談』としてブレイクしたのだ。後に作成者は「様々なホラー作品を参考にした」ことや「動機がほとんど理解できず、一般の人々に不安と恐怖を与えるもの」を生み出したいと思っていたことを明かしている。

 このように一種の創作怪談であったはずのスレンダーマンだが、なんと「実際に見た」という証言が相次いでいる。2017年に出版された『The Slenderman Mysteries』という書籍が出版されると、著者に証言が殺到したそうだ。

 ある男性は、スレンダーマンの写真が作られるより5年も前の2004年、彼が子どもの頃にスレンダーマンらしき不気味な人影を目撃したと証言している。オハイオ州で育った彼は、ある夏の時期に「裏庭の木の上に立つスレンダーマン」の姿を目撃していたという。彼のベッドからも姿が見える位置にいたため、夜寝るときは誰かが側にいないとダメだったそう。何が原因かは分からないが、スレンダーマンはある日から急に見えなくなったそうだ。

 また、前述の本の著者は他にも2018年にスレンダーマンの姿を見たというオクラホマ州在住の少女とその母親にインタビューをしたという。母親によれば、「元夫の家の屋根の上に、身長2〜3メートルの黒いスーツを着た怪物が浮かんでいるのを見た」と娘が言ってきたそう。その怪物は娘の方を向いて立っており、タコのような触手が威嚇するように揺れていた。だが、しばらくして突然、その姿を消したという。まだ幼い娘にとっては非常に衝撃的な体験だったようで、後にカウンセリングを受けることになったそうだ。また、母親も1980年代に「ダラス市内の古い墓地を歩いていた時、複数体のスレンダーマンを目撃した」と体験を語ってくれたという。そのスレンダーマンは背が高くやせ細っており、黒いスーツを着ていた。スレンダーマンたちがゆっくりと彼女の方を向き始めたため、彼女は墓地から逃げ出したそうだ。

 初めは創作怪談だったはずのスレンダーマンだが、現在では目撃例が31例あるという。創作の怪物に影響されて「見てしまった」人もいると思われるが、もしかするとスレンダーマンはずっと昔から我々のすぐそばに潜んでいた妖怪だったのかもしれない。

山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。
YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中

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