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「笑いが足されている」と指摘された人気番組も コロナ禍で評判上げた番組、下げた番組

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有吉弘行

 約1年前、2020年の4月から5月にかけては、新型コロナウイルスのまん延により緊急事態宣言が発出され、テレビ番組の収録が軒並みストップした。当初は総集編などで急場をしのいでいたが、やがてソーシャルディスタンスを意識したリモート収録に切り替える番組も多く見られた。その評価はさまざまだ。

 評判を上げた番組の代表格と言えば、『有吉の壁』(日本テレビ系)だろう。特番からレギュラー化された4月のタイミングでコロナ禍が襲った。若手、中堅芸人を多く集めた番組ゆえに3密は避けられない。そこで、芸人の自宅からギャグを中継するリモート企画が現れた。肝心のギャグを披露する場面で回線がフリーズしたパンサーの尾形貴弘など、ハプニングを積極的に笑いに変えて行った。これはバラエティ番組の強みと言えるだろう。

 『関ジャニ∞クロニクルF』(フジテレビ系)も、放送時間を変更して再スタートのタイミングでリモート収録を余儀なくされた。こちらも各メンバーの自宅から中継が行われ、安田章大の自由過ぎる私生活の一端が映し出されるなど、プライベートが見えるとファンからは好評を博した。ジャニーズ系のバラエティ番組では、CGを駆使していた『VS嵐』(同系)も、背景画面を時流を反映した「ZOOM会議」風に変更する演出で話題となった。

 ​>>視聴率は民放トップも…“コロナ打ち切り”が今後も出そうな各局のバラエティー番組<<​​​

 こうした好評を博した一方で、評判を下げてしまった番組もある。『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)では、リモートで「旗あげクイズ」をやってしまい、タイムラグのため進行がグダグダに。リモートのデメリットが強調されてしまった。同じく『笑点』(同)で行われた「リモート笑点」も、笑いで重要な要素となる間合いや、場の空気が共有できず微妙な空気に。ネット上では「リモートだけでこんなにつまらなくなるのか」「明らかに会場の笑いが足されている?」といった声が並んだ。

 リモートの使い方一つ取っても、番組の作り手のセンスが浮き彫りになったと言えそうだ。

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