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阪神ナイン、精神的に大ダメージ? キーマンは巨人捕手・炭谷、西武時代に培った打者を出し抜く技術とは

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炭谷銀仁朗(写真は西武時代)

 伝統の一戦は、明暗がはっきりと別れた(10月4日)。阪神は「満塁の得点好機」を3度も得たのに、1点を挙げただけ。それも、相手投手の四球という自滅によるもの。終わってみれば、13残塁で、1対7の大敗。阪神打線が挙げた得点は押し出しで得た1点のみだった。

 「3度あった満塁の好機ですが、無死満塁と一死満塁もありました。スクイズを匂わすとか、相手ピッチャーを精神的に揺さぶるなど打つ手はたくさんあったはず。初回の二死満塁と無死満塁で打順が回ってきたのがボーア。ボーアのせいにはしたくないですが」(在阪記者)

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 この試合を巨人サイドから見てみると、阪神打線の拙攻に救われただけではなかった。その3度のピンチでマスクをかぶっていたのは、炭谷銀仁朗捕手だ。大江、鍵谷の両リリーバーも奮闘したが、炭谷がチームを救ったと言っていい。

 「敗れた阪神ナインの精神的ダメージも大きい」(前出・同)

 炭谷の古巣・埼玉西武の関係者によれば、彼の配球は「相手打者のウラをかこうとする」と言う。

 「相手が内角球を待っていると思えば、外角へ。変化球にタイミングを合わせていると分かれば、真っ直ぐ。それがハマる時は無敵なんですが。捕球技術は球界でもトップレベルです」(関係者)

 また、投手出身のプロ野球解説者は「若手投手を育てるリードをする」とも評していた。同日先発の戸郷翔征だが、3度の満塁のピンチの内、2度は彼が招いたもの。最初の二死満塁の場面を指して、こう言う。

 「4番の大山を四球で歩かせて満塁、次のボーアが一塁ゴロでピンチを脱しました。大山に四球を許した最後のボールと、ボーアを一塁ゴロに仕留めたボールは同じなんです。両方とも直球でした。『直球で相手バッターを抑えることができなければ』と、戸郷に教えているような配球でした」

 先の西武関係者がこう続ける。

 「若手時代は、涌井(秀章=現楽天)などの先輩投手に誘われ、移動中は対戦ゲームに興じていました。子どもみたいにはしゃいでいましたが、先輩投手たちのゲームパターンを見て、各々の性格も把握していたようです。強気なことばかり言う先輩が、実は慎重な一面を見せたり、と。ゲームが巧いかどうかまでは覚えていませんが」

 鋭い勝負カンと配球の妙は、対戦ゲームで養われた!? 

 プロ野球・選手会の会長に選出されたことからも分かる通り、人望は厚い。

 満塁のピンチで投げた戸郷、大江、鍵谷は臆することなく攻めていた。配球、肩の強さ、捕球技術も大切だが、「真の好捕手」とは、ピンチに陥った時に味方投手を鼓舞できる捕手のことを言うのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)

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