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オランダに日本の「妖怪のミイラ」が!?オランダ・ライデン国立民族学博物館

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画像はイメージです

 先日、Twitterを騒がせた一枚の写真がある。それは「オランダから鑑定して欲しいという依頼が来た」というある妖怪のミイラだ。箱に入ったそのミイラは、くちばしがあり大きな鳥の足が生えた、最近日本で話題になった妖怪「アマビエ」にそっくりの外見だったのだ。かなり衝撃的な写真だったこともあって、Twitterではアマビエなのかそれとも別の妖怪なのか、そもそもなぜ日本の妖怪のミイラがオランダにあるのか、と話題になった。

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 現在でも寺などに安置されていて、たびたび話題にのぼる妖怪のミイラたちは、主に江戸時代に一種の工芸品として作成されたものが大半だと考えられている。そんな妖怪のミイラのコレクションが多数保管・展示されている場所で有名なのが、オランダのライデン国立民族学博物館だ。

 この博物館は自然物よりも人工物や民族学的価値のあるものを蒐集の対象とした博物館であり、当初は「日本博物館」と呼ばれていた。設立には過去に日本を訪れたシーボルトの業績が大きい。医師として日本を訪れたシーボルトは、日本で様々な動植物標本から文学・民族学的標本を大量にオランダに持ち帰った。その後、約5000点の日本に関するコレクションを王家のコレクションの一部として寄付し、民族学的見地から博物館を設立するに至る。その後、様々な国の物品が集まっていき、現在の国立民族学博物館へ成長していくのである。オランダに日本の物品が集まるのも当然。江戸時代の日本は鎖国していたが、オランダは数少ない国交のある外国だったからだ。

 国立民族学博物館に展示されている妖怪ミイラで有名なものには、「人魚」や「ろくろ首」等のミイラが存在する。いずれも長崎県の出島からオランダ商人が買い付けて自国に持ち帰るなどした、由来や経歴が判明している点でも貴重な資料と言えるものだ。剥製をつなぎあわせ、紙や竹ひごを用いて精巧に造られたミイラの数々は、当時の人々を驚かせたであろう事が窺えるものとなっている。

 ちなみに、国立民族学博物館のミイラは、日本国内での企画展で日本に「里帰り」し、見ることができる時もあるので、興味のある人は調べてみてはいかがだろうか。

(山口敏太郎)

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