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コロナによる現役力士の死去に悲しみの声 2014年から糖尿病を発症、“初っ切り”で根強い人気も

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画像はイメージです

 大相撲・高田川部屋に所属していた三段目力士の勝武士さん。13日、その勝武士さんが新型コロナウイルス感染の影響で亡くなったことを日本相撲協会が発表した。

 勝武士さんは4月4日に38度台の発熱に見舞われ、師匠の高田川親方らが保健所に電話したもののつながらず。8日夜に都内の大学病院に入院するまで、受け入れ先の医療機関が見つからなかった。9日に別の病院に転院し翌10日にPCR検査の結果陽性と判定されたが、19日から病状が悪化。集中治療室で治療を受けるも、13日にコロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため28歳の若さで亡くなった。

 協会は4月10日に力士1名(力士名・所属部屋は非公表)に陽性反応が出たこと、その後同月25日には高田川部屋に所属する53歳の高田川親方や25歳の十両・白鷹山、さらには幕下以下の力士4名(力士名・所属部屋は非公表)に陽性反応が出たことを発表している。前述した経過を踏まえると、10日に陽性反応が出た力士は勝武士さんのことではないかと思われる。

 今回の訃報を受け、ネット上には「自分とほとんど変わらない年代の人がこんなことになるなんて…」、「勝武士さんは地元の力士で応援してたから辛すぎる」、「ついこないだまで初っ切りもやってた力士が亡くなるなんて本当に信じられない」といった悲しみの声が数多く寄せられている。

 また、協会の安治川親方(元関脇・安美錦)も同日に自身のツイッターで、「本当に残念です。まだまだこれからなのに」と悲痛な心境を吐露している。

 山梨出身の勝武士さんは中学卒業後に高田川部屋に入門し、2007年春場所で初土俵を踏んだ力士。番付こそ幕下以下だが、数年前の巡業から今年2月の大相撲トーナメントごろまで「初っ切り」(相撲の禁じ手をコミカルに紹介する演目)を務めていたこともあり人気を博した。また、同じ高田川部屋に所属する幕内・竜電の中学時代の1年後輩であり、部屋では竜電の付き人を務めていた。

 一方、2014年ごろから糖尿病を患っていたことでも知られ、2016年初場所では取組直前に低血糖障害に見舞われ不戦敗を喫したこともあった。

 3月8~22日に無観客で開催した春場所で力士の検温や取材スペースの制限などを行い、場所後も力士の外出禁止、ぶつかり稽古の自粛などの対策をとってきた角界。今月4日には、同月24日から予定されていた夏場所の中止も発表していた。八角理事長は協会を通じて、「1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったと思いますが、力士らしく、粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました。今はただ、安らかに眠って欲しいと思います」と追悼のコメントを発表している。合掌。
 
文 / 柴田雅人

記事内の引用について
安治川親方の公式ツイッターより
https://twitter.com/ajigawa1003

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