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巨人GMのクビが飛ぶ事態に? GWの悲劇、各方面に波紋を広げた“フランシスコ事件”とは

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広島イメージ

 プロ野球各球団の球場が、大いににぎわいを見せる時期の1つであるゴールデンウイーク(GW)。今シーズンは新型コロナウイルスによる開幕延期の影響で試合が行われないが、昨シーズンは4月27日から5月6日までの期間で合計200万人以上の入場者数を記録した。

 元号が平成から令和に移るタイミングだったこともあり、巨人・坂本勇人の“令和初ホームラン”などが大きな話題となった昨年のGW。今から5年前のGWには、それを大きく上回るほどの出来事があった。それが2015年5月4日の巨人対広島戦(マツダスタジアム)で起こった“サヨナラインフィールドフライ”だ。

 2-2の9回裏。1死満塁とサヨナラのピンチを迎えた巨人は、打者・小窪哲也がホームベース付近に打ち上げたフライを一塁・フランシスコ、三塁・村田修一がお見合いし捕球できず。球審がフェアの判定をしたことを受け、フランシスコはグラウンドに落下したボールを捕球してホームベースを踏み、球審も三塁ランナーのアウトを宣告した。

 これで2アウトになったと思いきや、広島の緒方孝市監督、石井琢朗コーチが球審に猛抗議。すると、球審が三塁ランナーアウトの判定をセーフに覆し、その結果広島のサヨナラ勝ちというまさかの幕切れとなった。

 当時のネット上も「は?どういうこと?」、「何が起きたのか全く分からない」と騒然となったサヨナラ劇の真相はこうだった。小窪のフライ、その後のフランシスコ・村田の捕球ミスに対し球審はフェアの判定。しかし、実は三塁塁審が球審より早く『インフィールドフライ』を宣告していた。

 『インフィールドフライ』とは、「0アウトまたは1アウトで、走者が一・二塁、一・二・三塁にあるとき、打者が打った飛球(ライナーおよびバントを企てて飛球となったものを除く)で、内野手が普通の守備行為をすれば、捕球できるもの」と公認野球規則で定められているフライのこと。これが審判から宣告された場合打者はその時点でアウトとなるが、進塁を狙う走者のアウトにはタッチプレーが必要となる。

 しかし、ボールを捕球したフランシスコは三塁塁審の宣告に気付いていなかったため、ホームベースを踏むだけでアウトと思い込み三塁ランナーへはタッチせず。そのため、三塁ランナーの生還が認められることとなった。

 敗戦につながる重大なミスを犯したフランシスコは、5月7日の二軍落ち以降一軍に呼ばれることなくオフに戦力外に。また、フランシスコの獲得に関わった巨人・原沢敦GMが、5月11日にGM職を解かれる異例の人事も起こっている。

 様々な方面に波紋を広げたこのサヨナラインフィールドフライ。一部ファンの間では、今も“フランシスコ事件”という呼び名で語り継がれている。

 GWも含め、本来なら行われていたはずの試合が行えないという状況が続いているプロ野球。今シーズンはどんなドラマが起こるのか、全てのプロ野球ファンが開幕を待ち望んでいる。

文 / 柴田雅人

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