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昨季キャリアハイを叩き出した選手も 球団身売りから15年、絶滅危惧種となった球界の“ダイエー戦士”たち

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明石健志

 1989年から2004年まで、パ・リーグに存在した球団である福岡ダイエーホークス。1994年オフに就任した王貞治監督(現ソフトバンク球団会長)の下、リーグ優勝3回、日本一2回を成し遂げたが、2004年オフにソフトバンクへ身売りしその歴史を終えている。

 ソフトバンクへの身売りから15年が経過する中で、ダイエー所属経験を持つ選手は一人、また一人とユニフォームを脱いでいる。しかし、そんな時代の流れにも負けず、今なお日本球界で現役を続けている“ダイエー戦士”もいる。それがソフトバンク・明石健志、和田毅、オリックス・山崎勝己の3名だ。

 2003年のドラフトで4位指名を受け入団した34歳の明石は、翌2004年5月2日近鉄戦で1軍デビューし、初打席でいきなり三塁打をマーク。同年はこの試合を含め7試合の出場にとどまったが、その後現在に至るまで所属するソフトバンクでは昨シーズンまでの15年間で859試合に出場している。

 昨シーズンは春季キャンプ中にヘルニアの摘出手術を受けるも、99試合に出場しキャリアハイとなる5本塁打を記録した明石。体調が万全ならば、今シーズンも内外野を守れるスーパーサブとして多くの出場機会を得る可能性は十分といえるだろう。

 2002年のドラフトで自由獲得枠として入団した38歳の和田毅は、1年目からいきなり14勝をマークしチームのリーグ優勝・日本一に大きく貢献。翌2004年は2年連続2ケタ勝利となる10勝を挙げるかたわら、8月に行われたアテネ五輪の野球日本代表にも選出された。

 その後ソフトバンクでも7年間プレーした和田は、2011年オフに海外FA権を行使してメジャーに挑戦し、2015年オフに古巣へ5年ぶりに復帰。翌2016年は「24登板・15勝5敗・防御率3.04」といった数字を残し最多勝、最高勝率(.750)の二冠に輝いた。ただ、2017年以降は3年間で8勝と思うような結果が出せていないため、今シーズンも不振なら現役続行に黄信号がともる可能性は否定できないところだ。

 2000年のドラフトで4位指名を受け入団した37歳の山崎は、翌2001年から2004年までは一軍出場がゼロ。ダイエー時代は時の正捕手・城島健司の牙城を崩すことができず、ソフトバンク時代も初年度の2005年はわずか3試合しか出場機会を得られなかった。ただ、同年オフに城島が海外FA権を行使してメジャーへ移籍すると一軍に定着し、2013年までの8年間で634試合に出場した。

 同年オフに国内FA権を行使してオリックスに移籍し、昨シーズンまでの6年間で304試合に出場している山崎。昨シーズンは24試合に出場にするも無安打に終わってしまったため、今シーズンは“背水の陣”として練習・試合に臨む必要がありそうだ。

 どの選手も、年齢的には既にベテランの域に達しているダイエー戦士たち。また、和田、山崎に関しては、成績次第で引退、もしくは戦力外となる可能性もゼロではない状況だ。来たる2020年シーズン、“生き残り”としての意地を見せることはできるだろうか。

文 / 柴田雅人

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