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10年間の髪の毛を食べ続けた16歳少女が緊急手術、胃の中が大変なことに 死亡例もある「ラプンツェル症候群」とは

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画像はイメージです

 ロシアに住む16歳の女子高生が緊急手術を受け、髪の毛の塊を胃から取り除いたと、ニュースサイト「MIRROR」が5月30日に伝えた。

 ロシア・シベリアの都市、トムスクに住む16歳の少女は体調不良を訴え、緊急手術を受けた。彼女の胃には500グラムもの毛の塊があり、手術で除去した結果、病状は回復に向かったという。彼女は同記事の取材に対し「気分が良くなった」と語ったそうだ。彼女は10年間、自分の髪の毛を食べ続けたことが原因で、髪の毛が胃の80%を占めるほどになっていたという。同記事の取材に対し、主任医師は「消化管が髪の毛のせいで完全に閉塞され死亡する危険性もあった」と語った上で、今後は精神的なケアを検討しているという。

 ネットでは「回復したら精神的なケアも受けて元気になってほしい」「異物が取り除かれたのだから、今度は彼女の不安を取り除いてあげて」と心配する書き込みの他に、「私も子どものころ髪を噛む癖があった。9歳の頃に彼女と同じ病気の話を聞いてやめることができたけど…」などのコメントも見られた。

 幸い、彼女は一命取り留めたが、過去には自分の髪の毛を食べたがために命を落としてしまうケースもあった。

 イギリスの当時16歳の女子学生が、胃の中の髪の毛の塊が原因で大学内で突然倒れ死亡したと、ニュースサイト「Fox News」が2017年9月14日に報じた。

 ジャスミン・ビーバーさんは、キャンパス内で倒れたのち、救急車で病院に緊急搬送されたが、腹膜炎で死亡したという。司法解剖の結果、彼女の胃の中からは大量の髪の毛の塊が発見され、医師はこれが腹膜炎の原因と断定したそうだ。

 2件のケースのように、髪の毛を食べるクセが止められなくなる症状は、グリム童話の驚くほど長い髪を持つプリンセス「ラプンツェル」の名前から「ラプンツェル症候群」と呼ばれる異食症の一つといわれ、精神的ストレスによって引き起こされるそうだ。

 ラプンツェル症候群の他にも、周りのものや自分の身体が、突然大きく感じる、もしくは小さく感じるなど、視覚異常を主症状とする「不思議の国のアリス症候群」や、幼少期に虐待を受けて育った人が母や父となったときに、我が子にも自分がされてきたような虐待をしてしまう「白雪姫症候群」、数週間眠り続けてしまう「眠れる森の美女症候群」など、一見ディズニーの物語のような名前だが、内容が深刻な症候群があるようだ。

 はっきりとした原因が分からないために、治療法が確立していないケースも多く、余計にやっかいだといわれているさまざまな症候群。周りの人たちが理解すれば、苦しんでいる人たちを手助けできることもあるかもしれない。

記事内の引用について
記事名:Girl, 16, has GIANT clump of hair removed from stomach after 10 years of chewing
https://www.mirror.co.uk/news/world-news/girl-16-giant-clump-hair-16223461

記事名:Teen with 'Rapunzel syndrome' dies from eating her own hair
https://www.foxnews.com/health/teen-with-rapunzel-syndrome-dies-from-eating-her-own-hair

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