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芥川賞・直木賞、松尾スズキらがノミネート 他の賞と違い、なぜ年2回発表?

 第159回芥川龍之介賞と直木三十五賞のノミネート作品が6月18日に発表された。芥川賞には劇作家の松尾スズキがノミネート、直木賞には芥川賞に四度ノミネートされた島本理生のノミネートが話題だ。

 芥川賞、直木賞は数ある文学賞の中でもとりわけ注目度が高い。過去には、ピースの又吉直樹が『火花』お笑い芸人として史上初めて芥川賞を受賞している。

 「芥川賞と直木賞は、文藝春秋内に事務所を持つ日本文学振興会によって主宰されています。実質的に文藝春秋の賞であり、受賞作は、芥川賞は『文藝春秋』、直木賞は『オール讀物』と同社の雑誌に掲載されます」(文芸ライター)
 そもそも両賞はなぜ年2回の発表なのだろうか。ほかの文学賞は年1回の発表が基本である。そこには文藝春秋を設立した菊池寛のアイデアがあるといわれる。

 「これはあらゆる商売が落ち込む2月と8月を意識したといわれていますね。いわゆる“ニッパチ”と呼ばれるもので、2月は寒すぎ、8月は暑すぎて消費が落ち込むというものです。あるいは2月はうるう年以外は28日までしかなく、8月はお盆休みがあるため書店の営業日数が少なく、売上が落ち込むといった説もあります。ただ、これらは真偽が定かではなく、都市伝説の類ともいわれていますね。それでも菊池寛は『文藝春秋』を売る商売目的で賞を設立したのは確かでしょう」(前出・同)

 1935年にはじまった芥川賞と直木賞は、戦時中の中断を挟み、戦後史とともに歩んできた。出版不況にあっても話題を提供し続けている両賞は、成功したプロモーション戦略としては元祖的な存在とも言えそうだ。

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