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秋元康 嫌われ芸人トップの好感度を上げる

 AKBにSKE、NMBにHKT。国内外に存在する“48グループ”は、じつに10に及ぶ。ヘッドプロデューサーは、言わずと知れた秋元康。乃木坂46や欅坂46といった坂道シリーズのプロデューサーでもあり、作詞家、放送作家、漫画原作者という肩書きもあわせ持つ。そんな彼が企画監修を務める深夜バラエティ、それが『EXD44』(テレビ朝日)だ。

 といっても、女性アイドルグループの番組ではない。お笑い芸人や文化人、歌手やグラビアタレント、スポーツ選手、さらには芸能事務所のマネージャーや無名芸人、一般人も主役になる、いい意味で節操がない番組だ。その理由は、主人公が制作スタッフだからだ。テレ朝の若手ディレクター11人が、毎週出されるお題に沿った映像コンテンツを、決められた時間と予算内で制作。若手ディレクターが競いあうことで、番組の向上を図ろうという実験的深夜バラエティだ。タイトルの由来は、テレ朝のコールサイン「JOEX」と、ディレクターの「D」を組み合わせて「EXD」。ここに、元ドラマ演出家でバラエティ畑に飛ばされた44歳の高橋伸之ディレクターに、「44歳、人生を賭けてるのがいい」とエールを送ったことで、“EXD44”なる造語が誕生した。

 スタートは、16年4月期。続く7月期と2度にわたって実現した衝撃企画が、“その芸人、ウチに譲ってくれませんか?”だ。これは、ダンディ坂野からメイプル超合金まで、担当した所属芸人を次々と売り出したサンミュージックプロダクションのらつ腕マネージャー・小林雄司さんがライバル事務所に乗りこんで、堂々と移籍を交渉するものだ。100万円というリアルな移籍金を提示し、ソニー・ミュージックアーティスツ、太田プロダクションに直談判した。結果、無名芸人の心は揺れ動かず。業界で有名な小林さんにスカウトされた芸人は、逆に自信を取り戻すという、じつに気持ちのいい終わり方だった。

 このような、うれしい誤算は何度も起こっている。今年8月にオンエアされた“村本vs人力舎スクール生 芸人論を勝手に講演会”も、そのひとつだ。ウーマンラッシュアワー・村本大輔がスクール生を前に、芸人論を語るだけの30分。小心者の村本は緊張のあまり、飲酒して本番に臨んだ。序盤は、論破されまいと歯向かう表情のスクール生だったが、終盤ではストイックで真面目な村本に惹きつけられ、好感度がグンと上がった。

 同じく“嫌われキング”品川庄司・品川祐は、感動の涙を誘った。今月放映された“品川祐から3カウント取ったら10万円!”では、修斗、ブラジリアン柔術の実践者である品川が、自分よりも芸人キャリアは浅いが、腕っぷしが強い無名芸人10名と対決。1R90秒×10Rをクリアすれば勝ちとなる、超ハンディルールだ。結果、身長・体重差をもろともせず、10人抜きを達成。大怪我になりかねない際どいシーンに何度も見舞われながらも、激勝した。

 この様子をスタジオでモニタリングしていたMCのバカリズムは、「好感度、上がったよ」と吐露。ゲストの劇団ひとりは、「品川くんを初めて応援した」と語った。嫌われ者のアツい30分は、ほんものの格闘技観戦さながらの興奮と感動があった。

 テレ朝の若手D育成番組で、嫌われ芸人の好感度が大幅アップ。これも秋元の想定範囲内であれば、あっぱれ…である。

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