北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹(30)が楽天戦で好投し、「今年こそ戦力!?」と、ファンを驚かせている。2月20日の楽天との練習試合に先発し、3回をノーヒット、無失点に抑える好投を見せた。
「現地時間11日、米アリゾナ州で行われた韓国・NCダイノス戦にも先発して2回を無安打無失点に抑えています。2試合連続での快投となれば、信じていいのでは」(スポーツ紙記者)
ここに重なってくるのが、2年目の清宮幸太郎(19)と、新人の吉田輝星(18)の調整具合だ。
清宮は右手首の炎症で大きく出遅れたものの、ここにきて復調し、バットで快音を鳴らしている。
吉田は右腕に張りがあるということでシート打撃での登板を回避。プロの洗礼を浴びたようだが、「首脳陣が慎重を期してのこと。見方を変えれば、早い時期から一軍で使うつもりがあるんでしょう」(球界関係者)ともっぱらだ。
「3月に入れば、主力、レギュラークラスの選手たちがオープン戦に出てきます。そうなると、斎藤、清宮、吉田らの若手は出場機会を奪われ、調整が難しくなってきます。いったん二軍に降格させてファーム戦(実戦)で調整させることになるようです」(同)
一軍戦力を3月中にいったん二軍降格させて再調整するのは、よくある話だ。ローテーション入りする先発投手でも、公式戦第2節の4試合目以降に初登板となった場合、二軍戦で登板し、中6日の間隔で調整する。野手も実戦調整の場を広げるため、オープン戦と二軍戦に分かれて出場するケースも少なくないのだ。
そのため、こんな“珍事”が発生するかもしれない。
「3月16日のイースタンリーグ開幕戦なんですが、日ハムは巨人と対戦します。この二軍開幕戦に、斎藤、清宮、吉田が勢揃いする可能性も出てきたのです」(前出・関係者)
二軍戦に分けての実戦調整という方法は、原巨人にとっても避けられない状況になってきた。
原辰徳監督が期待を込めて獲得した米国帰りの岩隈久志、中島宏之の2人は、スロー調整となっている。経験豊富なベテランだからという配慮からだが、オープン戦でテストしなければならない若手も投打に大勢抱えている。そのため、「スロー調整=二軍戦」の手法を取ることになる。
そこで浮上してきたのが、斎藤、清宮、吉田の日ハム・ドラ1トリオと、巨人のビッグネームとの激突だ。
「巨人は3月17、18日にマリナーズとの親善試合を組んでいます。そこに元マリナーズの岩隈をぶつける可能性も高いのですが、スロー調整なので、このまま一軍に帯同させるわけにはいきません」(同)
斎藤・吉田らと経験豊富なビッグネームが、二軍開幕戦の地・ジャイアンツ球場でニアミス…。調整中の巨人勢と対戦なんてシーンも見られそうだ。
また、マリナーズ戦にこだわらないのであれば、「岩隈対清宮」の激突も見られるかもしれない。
「遠征を避ける意味で、ゲレーロ、ビヤヌエバといった高給外国人選手が二軍調整にまわることもあるかも」(同)
一軍戦より、はるかにこっちのほうが面白そうと思うのは、本誌だけではないのでは?