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2017年キャンプ・オープン戦リポート 新加入選手は「戦力」になるか?(福岡ソフトバンク)

 2月14日、松坂大輔(36)と黄金ルーキー・田中正義(22=創価大)の2人が揃ってシート打撃に登板した。結論から言ってしまえば、両投手とも登板後に顔を顰めており、実戦でアピールするにはもうしばらく時間が掛かりそうな印象を受けた。

 松坂はカーブをウイニングショットに組み立てていた。松田宣浩に対しては打ち損じを誘ったが、次打者の内川聖一には「待ってました」と言わんばかりにそのカーブをレフト線に運ばれた。技巧派転向を目指しているが、変化球が全体的に高いのだ。ただ、過去2年と比べれば、投球フォームはいい。左肩が早く開く悪癖はなくなった。低めにコントロールできるようになれば、一軍マウンドに帰ってくるだろう。田中だが、スピードは出ていた。この時期に152キロを出すのは並大抵ではない。数字上は打者7人と対戦して「安打ゼロ」だが、ストライクとボールが投げた瞬間に分かるほど制球力に苦しみ、快速球で空振りを奪うシーンも見られなかった。調整が遅れているようだった。

 ブルペンで存在感を見せていたのが、2年目の高橋純平だ。下半身が逞しくなり、投球フォームにも躍動感がある。今年はローテーションに食い込んで来るのではないだろうか。

 巨大戦力のホークスが近年解消できずにいる問題は「正捕手不在」。(山下)斐紹、栗原陵矢、甲斐拓也、張本優大を争わせていたが、打撃力で選ぶなら、間違いなく、斐紹だろう。栗原も良いが、斐紹の打球は伸びる。天性の長距離ヒッターと言っていい。昨年は開幕マスクを託され、攝津正、和田毅といったベテラン投手に学んだが、消化しきれなかった。内野のボール回し、中継プレーでは、強肩の栗原にセンスを感じる。「総合力」という言い方はおかしいかもしれないが、そつなく全てをこなしていたのが張本だ。捕手としての守備能力で選ばれるとしたら、栗原か張本だろう。この2捕手がオープン戦で結果を出せば、「一軍デビューが開幕マスク」なんてこともあるかもしれない。

 左腕・嘉弥真新也がサイドスローに転向していた。昨季50試合に登板した森福を流出し、その穴を埋めるセットアッパー候補のようだ。まだコントロールにバラツキがあったが、このチームは左投手が少ない。ベテランの和田はともかく、あとは3年目の島袋洋奨か、高卒ルーキーの古谷優人しかいない。

 島袋の起用法について考えてみると、和田に次ぐ2人目の「左の先発」ではなく、今年はリリーフで使うのではないだろうか。ブルペンでは縦のスライダー(カットボール?)もテストしており、その軌道からして、おそらくは「空振り」を奪うための新球習得だろう。長いペナントレースを乗り切るにはリリーフ陣の力が必要だ。「左の救援投手が手薄」となれば、工藤公康監督も投手継投に頭を悩ますだろう。嘉弥真、島袋の両左腕が「裏・キーマン」になるのではないだろうか。

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