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緑健児インタビュー フルコンタクト空手無差別級世界大会開催

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提供:週刊実話

 来る11月9日、10日に「第12回全世界空手道選手権大会」が開催される。この大会は男女の精鋭が熱い闘いを繰り広げ、ファンを熱狂させてきた真の最強決定戦だ。今回の見どころを大会実行委員長である新極真会・緑健児代表に聞いた。

 101の国と地域から選び抜かれた選手たちが、階級を超えて熱戦を繰り広げるフルコンタクト空手(直接打撃制)の世界大会は、4年に一度、空手母国の日本で開催され、世界中のファンを集めている。
「一番の見どころは、前回チャンピオンである島本雄二選手が2連覇を果たせるかどうかです。過去の11大会、男子のチャンピオンはすべて日本人選手でしたが、もともと体格の優れたヨーロッパ勢が着実に空手の精神を身につけ、力を増してきています。また、無差別級で同じ選手が2連覇を果たすのは至難の技で、過去に1人いるだけです。そこに島本選手が名を連ねられるか。
 ポーランドのマシエ・マズール選手は心・技・体を兼ね備えたヨーロッパの絶対王者ですし、ロシアのナザール・ナシロフ選手は一撃必殺の技を持つ全ロシアチャンピオン。また、ヨーロッパ軽重量級チャンピオンであるリトアニアのエドガー・セシンスキー選手の長身と長いリーチを活かした技も見逃せません」

 そう語る新極真会の緑健児代表は、165センチ、70キロの小柄な体格ながら強豪を下し、1991年の第5回大会を制した伝説のチャンピオン。空手界の「小さな巨人」として知られる存在である。

“小よく大を制し、柔よく剛を制す”というフルコンタクト空手の醍醐味を最も深く味わえるのが、この無差別級の世界大会だ。
「女子の闘いも注目です。フルコン空手の競技人口が世界的に増え、女子の競技者も増加したためか、前回はチャンピオンの座をチェンゲ・ジェペシ選手に奪われましたが、今回はその座を奪還しようと、前回大会準優勝の南原朱里選手や昨年の全日本チャンピオンである久保田千尋選手が技を磨いてきました」

 フルコンタクト空手の試合が、東京オリンピック2020の種目となったノンコンタクト(寸止め)空手の試合と大きく異なるのは、防具を着けず、素手、素足で対戦し、相手に直接攻撃するところにある。
「技が決まったかどうか、選手自身も観客もすぐに分かる。だから熱くなれるのです。寸止めでは勝負がじかに分かりづらいため、ビデオ判定に持ち込まれることも多々あります。
 一方、フルコンでは一撃必殺のノックアウトが続出し、試合の攻防がはっきりして判定も分かりやすいため、選手も観客も一体感を味わうことができる。本気で対戦するからこそ選手同士の絆が生まれ、各国の交流も深まるのです」

 特にヨーロッパでは、常に選手同士がしのぎを削っているため、国をまたいだ連帯感が育まれている。世界大会では一丸となって空手発祥の国、日本の選手を倒そうと熱い声援を送る光景がよく見られる。例えば、日本人選手にロシア選手が勝つと、ヨーロッパ側のファンがそろって喝采を送るのだ。
「会場の熱気は他のどんなスポーツの大会よりもすごいですよ。これまで縁がなくて試合を見たことがない人ほど、一度見たら『次回もまた!』となる。本気で闘い、試合後に互いを称え合う姿に感動して、『よし、俺も頑張ろう』という気持ちになるんですね。また、選手も対戦中の声援に励まされて、いっそう奮い起つ。そんな熱い現場をぜひ、生で見ていただけたらと思います」

 これまで千駄ヶ谷の東京体育館で開催されてきた全世界空手道選手権大会だが、今回は東京体育館がオリンピックに向けての改装に入っているため、東京都調布市の「武蔵野の森総合スポーツプラザ」で開催される。一度足を運んで、新極真空手の熱気に触れてみてはいかがだろう。

第12回全世界空手道選手権大会
11月9日(土)開場9:00 開会式9:30
11月10日(日)開場9:00 試合開始10:00
会場●武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)
京王線「飛田給」駅下車(京王線新宿駅から17分)

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