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とろサーモンが家賃1万円のワケあり物件に住んでいた!?

 爆笑問題・太田光が鬼教師、田中裕二が学級委員長に、田中萌・テレビ朝日アナウンサーが副担任に扮して、“今の日本”をモニタリング。そんな今の日本を、泊まりこんで現地取材して、撮れ高抜群の映像にするのは、売れかけている若手芸人たち。たった1回のテレビ出演で爪痕を残そうと必死な世代だけに、体当たり取材も熱を帯びる。

 『バクモン学園!!住んでみた。』(テレビ朝日系)で芸人が訪れるのは、いわゆるワケあり物件。衛生面は最悪。招かれざる珍客に遭遇。霊体験の可能性もゼロではない。しかし、時には人とのふれあいもある。極限状態に陥ってコンビ愛を再確認できたり、人情の機微にふれたり。悪いことばかりではないと思わせる救いのシーンがあるだけに、単なるロケ番組に終始しない。

 最近テレビ露出が増えだしている芸人は、これまでにさまざまな現地に足を踏み入れてきた。ペンギンズは、動物被害で困っている山奥の廃寺。その一方では、高校生でママになった若夫婦にも密着している。ジェラードンは、電気も携帯の電波も届かない廃村。女性漫才コンビのAマッソは、八丈島に1軒しかないキャバクラと女子寮。さらに、昨年M−1王者となり、今もっともスケジュールを抑えられない芸人となったとろサーモンは、都内で家賃1万円の激安物件に泊まりこみ。徹底リフォームするという、実にカロリーが高い仕事に挑戦している。

 そもそも同番組は、昨秋の番組改編期に大幅リニューアル。同年春、『バクモン学園〜鬼教師・太田と委員長・田中と芸人30人の物語〜』としてスタートしていた。およそ半年は、学校の教室内というモチーフに忠実だった。生徒に扮した出演芸人は、今より倍以上。彼・彼女たちは、与えられたテーマに基づいた面白動画を自分で撮影して、そのランキングで、出演回数を競った。芸人にとっては、毎週が試験。つまり、改編後、番組の全尺を使ってオンエアされる企画に抜てきされた芸人は、半年間のサバイバルゲームを勝ち抜いた覇者なのだ。

 そんななか、イチ生徒であったはずの、とろサーモンが確変を起こして、漫才日本一の栄誉を手にした。その週には、2人の画面映りこみ時間がグンと増えたのは、さすがだ。

 売れると映るという世のセオリーを即反映するのが、爆笑問題の学園。テレ朝深夜には、芸人の条理が宿っている。

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