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元バッテリーの中日・与田対阪神・矢野「両監督共通の天敵は…」

“元バッテリー対決”は野次の応酬ともなりそうだ。
 中日ドラゴンズが阪神に先駆けて、与田剛新監督(52)の就任を発表したのは10月15日だった。西山和夫球団代表が記者団に「それが一番」と認めたように、森繁和前監督の続投を含めた指揮官候補の中から与田新監督に決めた理由は、チームOBだからだという。与田監督は96年にトレードでロッテへ移籍して以来、22年ぶりの帰還となる。
「監督としての初仕事はドラフト会議になりますが、今オフは何かと阪神を意識させられそうです」(名古屋在住記者)

 阪神の第34代指揮官となった矢野燿大監督は、中日の出身だ。与田監督の1年後の90年に指名され、現役時代はバッテリーを組んだこともあった。与田監督は「矢野阪神」のことを聞かれ、「向こうは僕の弱点も知っているし…」と対決を楽しみにしていたが、早くも今オフの戦力補強を巡って激突しそうなのだ。
「中日の主砲・ビシエドの残留がどうやら決まりそうですが(同時点)、阪神はビジエドの残留交渉が決裂すれば獲得するつもりで調査を進めていました」(前出・同)
 今季首位打者のタイトルを獲得した優良外国人である。だが、残留となれば、1億7000万円プラス出来高の年俸は大幅アップとなる。「大筋で合意した」とのことだが、関係者によれば、「球団側がビシエド側の要望に歩み寄るかたちを取った」という。昨季、巨人にゲレーロを奪われた反省ももちろんあったが、「阪神が狙っている」と聞き、新監督の船出にマイナス要素を与えたくなかったのだろう。

 それだけではない。どうやら、ドラフト1位の入札でも競合しそうなのだ。
 中日、阪神ともに大阪桐蔭の根尾昂内野手を1位指名するという。
「中日はお膝元の岐阜県出身である根尾がどうしてもほしい。阪神はレギュラーと呼べる生え抜き野手は03年指名の鳥谷敬以降、現れていません。チーム再建、矢野体制の船出に相応しい大型野手を指名しないと…」(プロ野球解説者)
 元バッテリーの2人が1枚の当たりクジを巡って、火花を散らすシーンも見られそうだ。
「与田監督は故・星野仙一氏が見出したと言っても過言ではありません。その星野氏が阪神監督を務めたとき、もっとも頼りにしていたのが、ひと足先に阪神に移籍していた捕手の矢野でした。ともに星野イズムを口にしています」(前出・同)
 両監督とも闘将というよりも、知性派の指揮官になりそうだ。与田監督は故障も重なり、苦労した時期も長い。矢野監督はレギュラー獲得までが長かった分、配球について勉強している。闘志を剥き出しにして戦うシーンはやはり想像がつかないが、チーム作りは星野式になるという。

「与田、矢野両監督ともチーム再建のポイントにクローザーを挙げていました。クローザーを決めてから先発ローテーションを編成するやり方は星野氏と同じ」(球界関係者)
 もっとも、与田監督が選ばれた理由としてチームOBであることが挙げられたが、中日の白井文吾オーナーは内々に落合博満氏と相談していたとの情報も聞かれた。落合氏が与田氏を推したか否かは不明だが、こんな声も聞かれた。
「与田監督でも勝てないとなれば、中日は落合氏の再登板を真剣に検討するでしょう。昨今、テレビでの露出度が高まっている落合氏は藤浪晋太郎の再生法を語るなど、阪神に関する情報にも詳しいんです。金本前監督の退任後、『外様なら落合』の声もないわけではなかった」(球界関係者)
 元バッテリーは落合氏の影にも怯えることになりそうだ。(スポーツライター・飯山満)

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