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父親のクレジットカード盗んでキャバクラで豪遊した少年の飲食代470万円に無効判決

 当時16歳の息子が父親から盗んだクレジットカードで支払ったキャバクラなどの飲食代金約550万円を巡り、父親(京都府亀岡市)が店とクレジット会社(アメリカン・エキスプレス社)に支払いの無効を求めた訴訟の判決が5月23日、京都地裁であった。

 橋詰均裁判長は「年齢確認もせず、巧みに働きかけて、1本38万円のシャンパンを注文させたことなどは暴利行為に当たる。カード会社も本人確認などを怠った」として、父親の訴えをおおむね認め、約475万円分の支払いを無効とする判決を言い渡した。

 約550万円のうち、一回に使った金額が比較的多くなかった計約80万円についてのみ、父親に支払うよう命じた。

 店側は「少年はたばこを吸ったり、高価な酒を注文したりしており、未成年者には見えなかった」と反論。カード会社側は「電話確認で少年は会員を装った」とし、カードの利用契約は有効と主張していた。

 判決によると、少年は10年12月、父親の財布からカードを盗み、友人と京都市内のキャバクラなどに行き、一晩で255万円を使うなど、20日間に計約550万円をカード払いにした。サインは父親の名前を書いたという。

 橋詰裁判長は「一晩で200万円を使うには、高級シャンパンを使った派手な遊び方を何度もしないといけない。店側が未成年者の思慮不足に乗じた」と認定し、支払いの大半を無効と判断した。また、カード会社に対しても「不正使用の可能性が疑われるのに、本人確認が不十分だった」と指摘した。

 まともな請求をした店の支払いは有効で、ぼったくった店の支払いは無効というのは、当然といえば当然の判決。豪遊した約470万円の代金が無効になるとなれば、得をしたのは親のカードを盗んで使った少年ということになるが…。
(蔵元英二)

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