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松本人志もホリエモンも「現金を使わない」? “現金払い”は損をしているのか

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松本人志

 今月10日、コンビニエンスストア大手のローソンは、10月15日にスタートする「ローソン銀行」のサービス開始を前に事業方針説明会を開いた。今後は現金を使用しない“キャッシュレス決済”を進める方針。ローソンの竹増貞信社長は、「安いコストで利便性の高い決済を提供し、地域経済も盛り上げる」と抱負を語った。また同日、日本郵便は2020年2月以降に郵便局窓口で料金を支払う際、スマートフォン決済できるようにすると発表。いよいよキャッシュレス化の時代を迎えようとしている。

 世間的にも支払いのキャッシュレス化は進んでいるのだろうか。今年3月に放送された『ワイドナショー』(フジテレビ系)でダウンタウン・松本人志は「高額になればカードでいけるし。僕、現金持っていないんです」と発言しスタジオを驚かせた。その一方で、同番組に共演していた立川志らくや的場浩司は、カード情報を盗み取られる“スキミング被害”“不正利用”が心配という理由からカードそのものを持っていなかった。この事実からも、まだまだ“現金主義”の人は多いことが予想される。

 現金払いをカードに変えることでどんなメリットが得られるのだろうか。社会学者の古市憲寿氏は前述の『ワイドナショー』に出演時、「汚いものに触れたくないので、できるだけ電子マネーで払う」と衛生面でカードを利用すると語っている。また、実業家でタレントの堀江貴文氏は『週刊プレイボーイ』(集英社)の連載コラムの中で、「クレジットカードは落としても利用停止にすれば使われないし、不正使用にも補償はつく」と安全面、補償面のメリットを挙げている。

 その他にも「支払いが楽」「利用明細が出せる」「ポイントが貯まる」「現金よりも安く購入できる(JR運賃など)」といった利点もあるが、むしろ現金払いが“損をしている”と考える人もいる。昨年2月、株式会社スタートトゥデイのコミュニケーションデザイン室長・田端信太郎氏はツイッターで「カード手数料は現金払いの人たちが間接的に負担してることになるんですよ?」という興味深いつぶやきをしている。ここでいう手数料とは、商品を売る店側がカード会社から差し引かれる加盟店手数料のことを指す。現在は、3%から5%くらいが相場だろう。

 例えば1万円の商品を現金で支払えば店側に1万円がそのまま入ってくる。1万円をカードで支払うと店側に9500円から9700円が入り、カード会社には300円から500円の手数料が入る。カード会社はそのお礼としてカード会員に「ポイント」や「マイル」をプレゼントするのが大まかな仕組みだ。

 ただし、店側としてはカードと現金では取り分が異なってくる。そこで店側は利益を統一するために、仮に商品の値段を10200円に上げて調整するとする。すると、現金払いの人は200円分、余分に支払うことになるだけでなく、その200円はカード払いをしている人のポイント原資となる…つまり、“間接的に負担”を強いられているという理屈ではないかと推測される。

 ここまではメリットばかり目立つカードだが、つい最近、キャッシュレス化が天災時に弱いというデメリットが発覚した。最大震度7を記録した北海道地震の停電時には、カードはあっても現金がなく、決済ができず困惑したという人が後を絶たなかったようだ。この状況が続けば、日本に地震が多いこともキャッシュレス化が進まない理由となり得るだろう。非常用電源の確保など対策を急ぐ必要がある。

記事内の引用ツイートについて
田端信太郎氏の公式Twitterより
https://twitter.com/tabbata

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