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香港の大騒乱に“平和の使徒”バチカンが沈黙する理由

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提供:週刊実話

 香港からのエクソダス(逃避)は、人ばかりではなかった。今や政情不安を嫌い、富裕層のカネも逃げ出している。
「シンガポール最大紙『ザ ストレイツ タイムズ シンガポール』(10月3日付)が、ゴールドマンサックスのデータに依拠するとして、2019年7月と8月の速報値だけで、香港からシンガポールの外貨預金口座に40億米ドルが流れ込んだと報じました。シンガポールの外貨預金は、非居住者であっても簡単に開設できるため、騒乱が始まってからの過去1年分で見ると、163億米ドルがシンガポールの非居住者の外貨預金口座残高となっています」(日本の経済アナリスト)

 香港の騒乱によって香港市民が将来への不安を抱き、とりあえずの余裕資金を香港と同じ国際金融都市であるシンガポールに移管させておこうという意図が働いているようだ。
「経済的な珍現象も起きている。香港への観光客が激減したため、ある老舗ホテルが1泊9ドルで大幅ダンピングしたものの、宿泊率は20%を切っています。逆にウーバーイーツと呼ばれる出前のピザなどファストフードの配達ビジネスは大忙しです。香港市民が週末の外出を控えているため、出前で腹ごしらえしているからです」(中国ウオッチャー)

 ところで、今回の香港騒乱に平和の使徒「バチカン」が沈黙しているのはなぜか。
「香港は伝統的な道教が多数派を形成し、次に仏教徒が多く、人口の約4割を両派が占めます。キリスト教徒は約100万人弱で、バチカンは近年、中国に異常接近しており、すでに台湾と断交していますから、再び北京と結ぶのではないかという観測が流れているのです」(国際ジャーナリスト)

 林鄭月娥香港特別行政区行政長官はカトリック、民主化団体『学民思潮』の元リーダー黄之峰はプロテスタント、『学民の女神』と呼ばれる周庭のクリスチャンネームはアグネス・チョウ。日本の元アイドルで中国派のアグネス・チャンとは、同じアグネスでも180度違う。

 バチカンの沈黙は、北京への忖度なのだろうか。

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