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【帰ってきたアイドル親衛隊】武道館の解散ライブは警備のバイトとして見たC-C-B

 C-C-Bは、1983年に『Candy』という楽曲でデビューをするのだが、当時はCoconut Boys(ココナッツボーイズ)と名乗っていた。そのころは無名なバンドだったが、私は84年4月にC-C-Bが「Coconut Boys」と名乗っている時代に、私は彼らの存在を知ることになった。知るキッカケとなったのは、高校の書道の授業の時だった。書道の先生がメンバーの誰かは忘れてしまったけど、同級生だったそうで、そのことを先生が自慢話のように聞かせてくれた。しかし生徒たちは無名のバンドの話がチンプンカンプンで、ほとんどうわのそらで聞いていた。

 そんなC-C-Bだが、85年1月に大きな転機が訪れた。中山美穂主演ドラマ『毎度おさわがせします』(TBS系)の主題歌に抜擢されたことで、ブレークを果たし、一躍人気者の仲間入りをした。ブレークしてからは、書道の先生はいつも自慢げにC-C-Bの話しをしていたのが印象的だった。

 それから間もなく私はC-C-Bを生で観る機会が訪れた。彼らはアイドル番組などに出演することも多かったこともあり、何度となく生でC-C-Bの楽曲を聞いた。その中でも印象深かったのが、85年の夏ごろに『おはようスタジオ』(テレビ東京系)の観覧に行った時だった。この時は5枚目のシングル曲『Lucky Chanceをもう一度』を歌ったのだが、スタジオではなくテレビ局の玄関前で野外演奏だった。アイドル歌手ならまだしも、当時は外でバンドが演奏して歌うことは珍しいことだったので、かなり興奮して見入ってしまった。演奏終了後に興奮のあまり「すごく良かったです」とメンバーに駆け寄って声を掛けてしまった。本来はダメな行為だが、本能で動いてしまったので、この時は自分でも制御できなかった。

 その後も幾度となくC-C-Bを観てきたが、87年4月に関口誠人が脱退することになった。まさかの脱退で絶句したファンも多く、関口脱退以降は大きなヒットに恵まれることなく89年10月9日に、日本武道館で解散コンサートを行った。この日の私は警備のバイトとして、解散コンサートを観ることができた。私はアリーナの出入口のチケットチェックを担当していたのだが、開演すると人の出入りがほとんど無くなり、コンサートを集中して観ることができた。オープニング曲は『原色したいね』・2曲目には『Lucky Chanceをもう一度』と続くのだが、イントロが流れるたびに気持ちが高まってしまった。

 あくまでも警備の仕事で現場にいるのだが、仕事としては完全に失格の行為をしてしまった。まあ確信犯でやったことなので、今でも後悔はしていませんけど。約2時間半でコンサートは終わり、C−C−Bは解散してしまった。

 解散後はソロで様々な音楽活動や、メンバーが数人集まってC-C-B的なライブをやっていたりしたのだが、全員が揃って活動をすることはなかった。2015年6月にようやくメンバーが揃い『C-C-B TOUR 2015 「Welcome to the C-C-B SHOW」 〜昔の名前で出ています〜』と題したツアーを行う予定だったが、渡辺秀樹が6月に緊急入院をし、7月に多臓器不全で逝去したことで、ツアーは中止になってしまった。さらにキーボードの田口智治が二度にわたり覚せい剤取締法違反で逮捕された。ちなみに2回目に逮捕された16年4月14日は、熊本県在住だった笠浩二が震災に見舞われ、被災者になってしまった。

 C-C-Bの再結成は完全に幻になってしまったが、素晴らしい楽曲はいつまでもファンの心の中で生き続けていくと思うので、渡辺は亡くなってしまって残念だが、いつか残ったメンバーでもう一度C-C-Bとしてステージに立ってもらいたいものだ。果たしてその日は来るのか?

(ブレーメン大島=毎週土曜日に掲載)

【ブレーメン大島】小学生の頃からアイドル現場に通い、高校時代は『夕やけニャンニャン』に素人ながらレギュラーで出演。同番組の「夕ニャン大相撲」では元レスリング部のテクニックを駆使して、暴れまわった。高校卒業後は芸人、プロレスのリングアナウンサー、放送作家として活動。現在は「プロのアイドルヲタク」としてアイドルをメインに取材するほか、かつて広島カープの応援団にも所属していたほどの熱狂的ファンとしての顔や、自称日本で唯一の盆踊りヲタとしての顔を持つことから、全国を飛び回る生活を送っている。最近、気になるアイドルはNMB48の三田麻央。

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