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麻原死刑執行間近に不穏な動き 『アレフ』強制捜査で内部に亀裂走る

 オウム真理教の後継団体『アレフ』の信者が勧誘の際、必要な書面を渡さずに入会金を受け取ったとして、北海道警は11月13日、札幌市や福岡市などにある『アレフ』の施設、全国計5カ所を家宅捜索した。警察によると、2017年2月、男性信者が札幌市の20代女性を勧誘した際、必要な書類を渡さずに契約させていた特定商取引法違反の疑いがあるというもの。13日の捜索は約40人の捜査員により、午前7時すぎから午後3時30分前まで行われた。
 これまで組織運営に関し徹底した秘密主義を貫いているアレフの実態は、信者や資金獲得について強制捜査が入った場合のみ、断片的に伝えられるばかりだったが、今回は図らずもその一端が明らかになった格好だ。

 元アレフの脱会者がこう語る。
 「現在、アレフが行っている信者獲得の方法は、仏教関係の勉強会とヨガ教室が基本。確かに、いずれもアレフとは名乗りません」

 その中で彼らが特に狙うのは、人ごみに紛れやすい大型書店の宗教関連書売り場だという。
 「“書店キャッチ”といって、もちろん宗教に関心を持っている人の方が話が早いからです。ヨガについても、今はスピリチュアルブームで関心が高く、勧誘としての効果がある。教室に連れて行くことができれば、あとは徐々に洗脳に近い教習を施すことになります。教室は札幌や福岡のほか、東京、大阪、名古屋などの主要都市で開かれています」(同)

 道警によれば、昨年の段階で全国のアレフ信者は、分かっているだけで約1500人に上る。都道府県別では道内の信者が約300人と最多で、捜査が入った札幌市内の施設は国内でも最大級だった。
 「彼らが団体名を伏せ勧誘活動をするのは、それだけいまだに麻原(彰晃・本名=松本智津夫〈死刑囚〉)信仰が強いということ。その手口は今に始まったことではなく、もちろん道警も把握していた。今回の強制捜査で、ことさらその実態が強調されているのは、今後の観察処分継続へのアピールとも取れます」(宗教ライター)

 アレフは9月25日、東京地裁で団体規制法に基づく観察処分取り消し請求が退けられている。
 「アレフ、アレフから分派した『ひかりの輪』、さらに最近になって分派した新組織の3団体の新組織は、アレフの元幹部が作った、より麻原色が強い団体とされているが、麻原死刑囚の刑執行が間近と言われる中、分裂によるドタバタでアレフ内には動揺が走っているという。そうした今が、徹底的に抑え込む好機なのです」(公安関係者)

 公安調査庁は観察処分の更新期限の来年1月を迎えるにあたって、処分更新を公安審査委員会に請求する方針だ。

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