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聖徳太子の地球儀

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画像はイメージです。

 兵庫県太子町にある聖徳太子開基の斑鳩寺には、太子ゆかりの宝物が多数所蔵されている。その一つに、地中石というソフトボールほどの大きさの土で作られた地球儀がある。

 当時の日本では、地球が丸いという概念さえ無かったにもかかわらず、1000年後まで発見されない南北米大陸や南極大陸まで、正確に形作られている。更に太平洋の中央には、12000年前にあったと言われるムー大陸の一部と思われる三つの陸地まである。いったい何故このような地球儀が存在し得るのだろうか。

 海藻糊を混ぜた漆喰で作られた地球儀の南極大陸には、「墨瓦臘泥加」(メガラニカ)と書かれている。これは紙に書いて埋め込まれており、完成後に書き足すことは不可能だ。メガラニカとは、地球球体説を説く古代ギリシアの知識人等が、南極を中心に南半球に大きく広がると推測した仮説上の大陸である。1520年にマゼランの艦隊が南米南端のフエゴ島を、件の大陸の一部と誤認したことに由来する。

 このように、地球儀作成の技法とメガラニカの表記から、江戸時代中期に作成され斑鳩寺に奉納されたのだろう。有力な説は、日本初の百科事典「和漢三才図会」に掲載されている「山海輿地全図」と一致することから、「和漢三才図会」の編集者、寺島良安が作成したというものである。

 ただ、「山海輿地全図」にムー大陸は記されていない。ジェームズ・チャーチワードが「失われたムー大陸」を出版するのは、200年経ってからである。

(七海かりん/山口敏太郎事務所)

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