search
とじる
トップ > スポーツ > 斎藤佑が阪神へ「戦力外」トレード要員リスト入り

斎藤佑が阪神へ「戦力外」トレード要員リスト入り

 斎藤佑樹(28)が“竜虎のいけにえ”にされる――。
 日本ハム・斎藤が先発マウンドに上がったのは、4月6日の千葉ロッテ戦だった。内容は6回途中で降板。被安打6、失点3で敗れ、568日ぶりの勝ち星を上げることはできなかった。
 「斎藤は6回の先頭バッターに四球を出した時点で交代を告げられました。失点し、走者を出しながらのピッチングでしたが、ギリギリ及第点の内容だと思います。栗山英樹監督(55)は『いいイメージ』のまま終わらせてあげようとしたのでしょう」(ベテラン記者)

 試合後、栗山監督はゴロアウトを積み重ねていく斎藤の投球内容を指し、「我々が求めているのはそれ。方向性は間違っていない」と“称賛”した。しかし、翌7日、斎藤は一軍登録を外されてしまった。チームは大谷翔平(22)の怪我で投手起用できず、先発ローテーションを託せる投手が不足しているのに、だ。
 「斎藤が昨年オフから懸命に頑張っていることは、アンチファンも認めているんじゃないかな。でも、復活ウンヌンと周りは騒いでいるようですが、去年までのプロ6年間でキャリアハイが『シーズン6勝』。目指すのは復活ではなく、心機一転のレベルアップではないか」(球界関係者)

 しかし、これまでもがき苦しむ斎藤に熱視線を送る球団はあった。水面下でトレードが模索され、「復活させる自信もある!」とするセ・リーグ球団もないわけではなかった。
 「その一つが巨人だと目されてきました。昨季、日ハム球団との間でまとまった吉川光夫と大田泰示らの複数トレードについて、巨人側は交換要員リストに斎藤が入っているのではないかと期待していました。どのチームも投手の頭数は足りていないし、かといって、主力級の活躍をしている投手は出さないでしょう。そうなると、伸び悩んでいる投手か、再生可能な投手を見極めて、ということになる。斎藤がトレード候補として、常にモテモテなのは、そのためです」(前出・ベテラン記者)

 栗山監督は斎藤を擁護しているが、一度登録を抹消すれば、10日間は再登録できない。もし本当に斎藤を期待しているのであれば、抹消せずに使い続けていたはず。球団首脳陣は「これ以上は無理」と見ているのではないか。
 「斎藤を取り巻く環境も少し変わってきました。日本ハムは連覇を狙うチームに成長し、人気取りだけの選手は必要ない。巨人は今季、好スタートを切ったので投手の補充に躍起にならなくて済みます。セ球団で投手が足らないのは、阪神と中日だ」(同)

 中日は開幕3カードを消化して、まだ1勝しか上げていない。しかし、スカウトの評価が高かった新人の柳裕也、2年目の左腕・小笠原慎之介を温存しており、「斎藤にはこだわらない」との見方もできる。
 「森繁和監督が地元テレビでも公言しましたが、将来を有望視されていた伊藤準規(25)を指して、『ラストチャンス。実はトレードもまとまりかけていたんだが、残してやった』と。伊藤が交換要員なら、日ハムも慎重に審議してくると思う」(スポーツ紙記者)

 阪神の出方も気になる。当初は救援陣が不安視されていたが、エース・藤浪晋太郎がWBC帰還後、「リラックス投法」なるフォーム改造を急に始め、黒星スタートとなった。藤浪が“自分探しの旅”に出てしまった以上、「先発、救援ともに不安」ということになるが、補強には“制限”がある。
 「外国人枠を見ると、メッセンジャー、マテオ、ドリスの3投手を一軍登録しています。外国人投手4人は登録できないルールになっているので、投手補強の選択肢は国内トレードだけ」(在阪記者)

 同一リーグでの投手交換トレードはまとまりにくい。「斎藤の6日の初登板をセ・リーグの偵察部員も見ていた」との話も聞かれた。その偵察部員が阪神スタッフか否かは確認できなかったが、こんな情報も入手。
 「斎藤を蘇生できると見られるチームが特にそうなんですが、彼はセ・リーグ向きだと解釈されています。斎藤の武器は制球力でもなければ、球威でもない。セットポジションでのクイック、牽制の巧さなんです。投手が打席に立つセ・リーグは伝統的に投内連携プレーの練習に時間を多く割きます。斎藤は走者にモーションを盗まれて盗塁を許したとか、ガンガン走りまくられたなんてことは一度もない」(前出・球界関係者)

 今後、斎藤が先発、救援のどちらに活路を見出すのかは分からない。しかし、リーグワーストの失策数を数える阪神にとって、ディフェンスに長けた斎藤は確実に戦力になる投手なのだ。
 「金本監督は野手がエラーする度にベンチ後方で天を仰ぎ、イライラを押し殺しています。負けが込んでくれば、ファンもガマンの限界となって、アニキ批判が起きるかもしれない。そうならないためにも、球団は『補強をした、優勝を諦めていない』との姿勢を見せるべき」(前出・在阪記者)

 10日後、一軍再登録される保証はどこにもない。ならば、牽制の巧さが武器になる“新天地”を自ら求めたほうが良策かもしれない。

スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ