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巨人来年のドラフト1位・菅野(東海大)スピード決定宣言の裏に斎藤狂騒曲

 巨人が来年のドラフト1位に原辰徳監督のおいの東海大・菅野智之(21)決定を公表した。「メジャーの動きに対する意味もある」とフロント首脳は、メジャー流出への阻止策を口にする。が、実際はマスコミ独占状態の日本ハム・斎藤佑樹狂騒曲への対抗だろう。

 「巨人は何があったんだ。リーグ4連覇に失敗して、ナベツネさんがあれだけ大補強を口にしていたのに、全く音無だし、系列の報知以外はどのスポーツ紙にも巨人の話題はゼロに近い」。球界関係者はこう首をひねっている。渡辺恒雄球団会長の大補強宣言が空手形になっているのには、二つの理由がささやかれている。
 一つは、「ナベツネさんが命をかけている読売の新社屋建設がスタートしている。読売は大手町から銀座の借り社屋に引っ越している。この新社屋建設にはとんでもないお金がかかるから、巨人の大補強どころではないだろう」という理由だ。

 もう一つは、政界が騒がしくなると、「野球どころではない」と公言する渡辺球団会長の“政界の黒幕病”再発だ。実際に、一度失敗している民主党と自民党の大連立を実現しようと、読売グループ本社会長として、自民党・谷垣総裁とトップ会談して、大連立を一蹴されている。

 渡辺球団会長が巨人どころでなくなると、スター不在だけに、インパクトのない巨人の話題はさっぱりで、マスコミに露出しなくなってしまう。スポーツ紙、テレビのスポーツニュースを見ても、日本ハム・斎藤佑樹が主役になっている。巨人のドラフト・1位の沢村拓一に関して、原監督が「開幕投手の可能性もある」とリップサービスしても扱いは小さい。

 そんな窮状だけに、フロント首脳が来季のドラフトの目玉と言われる東海大・菅野のドラフト1位決定公表で、マスコミの目を引きつけようとしたのだろう。が、スポーツ紙の1面は報知だけで4紙は斎藤佑樹が独占している。二軍の施設を電撃視察、紅白歌合戦のゲスト出演を断り野球一本やりetc。菅野スピード1位指名で仕掛けたつもりが、斎藤に返り討ちにあっている。
 それはそうだろう。1年前のドラフト1位指名宣言は、斎藤に対し、ロッテ、ヤクルトがやったばかりで新鮮みがない。何よりも新しさを最優先させるマスコミからすれば、食指は動かない。さらに、巨人のもう一つの下心が丸見えだけに、なおさらだ。

 今年のセ・リーグ新人王になった長野久義。ドラフト1位で入団した沢村。2年連続して一本釣りをしてきた巨人が、三匹目のドジョウを狙っているのは見え見えだろう。原監督のおいという最大の利点を使って他球団に手を引かせよう、という巨人の見え透いた戦術に乗せられるようなマスコミはファンからあきれられるだけだろう。
 しかも、沢村の際に「巨人以外には行かない。その場合はメジャーへ行く」という手を使ったばかりなのに、またもやメジャーを口にする二番煎じでは芸がない。不発に終わった巨人フロントの東海大・菅野のスピード・ドラフト1位指名劇。それも当然だろう。

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