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フェブラリーS(GI、東京ダ1600メートル、22日) 丹下日出夫の虎の巻 王座復権に燃えるヴァーミリアン

 ヴァーミリアンに追い風が吹き始めた。

 ヴァーミリアンとカネヒキリは、ともに7歳。前者の本格化は、2005年の浦和記念圧勝が起点だったが、一方の後者は同じ05年には、すでにJCダートを制覇。年明けの06年フェブラリーSでは、ヴァーミリアンを0秒9差の5着に退けている。
 そのフェブラリーSから3年。いったん天下が訪れたかに見えたヴァーミリアンだったが、昨年のJCダートで形勢逆転。2000メートルという得意の舞台である東京大賞典でも、再びカネヒキリに競り負けてしまった。それらを振り返ると、ダート王の覇権が「旧」に復した観もあるが、ちょっと待った!
 JCダートのヴァーミリアンの敗因は、内か外かのコース取りの差。加えて、鞍上の岩田騎手はJCダートの前に落馬。出遅れたり、道中外を振り回されたりのロスは、落馬のアクシデントによるジョッキーの動揺もあったように思う(自信がないと人間は消極的になる)。
 東京大賞典も、鞍上の武豊騎手は骨折の影響で、体調としてはいいとこ六分。追い負けてのクビ差2着は、ジョッキーの体調不良の影響も大きかったはずだ。一時はウインズでも、「タケは追えねぇなぁ…」なんて、馬券オヤジの独り言が渦巻いている時期もあったが…。

 先々週の共同通信杯で騎乗したブレイクランアウトの快勝。ゴール板を過ぎて、ほかのジョッキーから背中に祝福のパーンをされた武豊の「何かありましたっけ?」とでも言いたげな、冷徹な表情こそ完全復活の証し。天の才が蘇った瞬間だったように思う。
 しかも、ヴァーミリアンが、東京大賞典から中1カ月という、余裕をもったローテーションであるのに対し、カネヒキリは命を削るかのように、川崎記念でも全力投球。さすがのカネヒキリも、目に見えない疲れがたまっている可能性は捨て切れない。
 鞍上とローテーションを考えれば、今度はヴァーミリアンに追い風。東京マイルなら、距離うんぬんも関係ない。
 もちろん、当面の敵はまともなら8割方の確率でカネヒキリなんだろうが、思わぬ失速というか、嫌な予感も2割ある。
 間隙を突くのは、ギリギリで出走がかなったカジノドライヴ。前走は、見た目にもトモや腹回りがとがって映ったが、何と22キロ減で、しかも苦手とする右回り(JCダートはモタれて6着)を意に介さずに楽勝。
 「左回りなら、もっと走りますよ」と、鞍上のアンカツも口にしていたように、2強をまとめて下し、新ダート王の座を射止める可能性も十分あり得る。

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