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現在の人気か、将来の戦力か 斎藤佑樹のリリーフ登板をめぐる不穏な周囲

 5月27日に行われた東北楽天ゴールデンイーグルス対北海道日本ハムファイターズの試合で、斎藤佑樹(26)が3セーブ目を挙げた。
 しかし、内容は綱渡りそのもの。九回表に3点リードで斎藤が登板。すると、楽天打線は「待っていました!」と言わんばかりに追撃態勢に入り、打者7人で3安打、1四球と襲いかかり、一発出れば逆転という場面まで斎藤を追い詰めた。
 「斎藤に抑え投手の適性がないことは明白ですね…。栗山(英樹=54)監督は必死さを植え付けるために救援で起用させていますが、抑え投手として何か一つでも習得しなければ、一軍復帰はないでしょう」(プロ野球解説者)

 もっとも、「斎藤がリリーフで出てくると楽しい」という声も聞かれた。3セーブ目を挙げた同日の試合を指して、スポーツライターの飯山満氏が次のように話す。
 「斎藤が出てくるまでスコアは6対3。完全に日本ハムペースでしたが、斎藤が投球練習を開始した七回あたりから、スタンドがざわついていました。あわや、逆転というピンチになり、最後まで試合を楽しめました」

 しかし、日本ハムは二軍に白村明弘(23)、大塚豊(27)など、将来は抑え投手になるべく、救援で頑張っている投手がいる。プロ野球は実力の世界であり、どちらに将来性を感じるかといえば、その答えは明白だ。
 「日本ハム内部からも、斎藤の今後に関する厳しい意見が聞かれます。大卒5年目の投手が二軍で結果を出せないようでは、お先真っ暗です。かといって、斎藤の人気は捨てがたい。復活すれば札幌ドームを満員にできるでしょう。おそらく、あと1年は猶予が与えられるのでは」(ベテラン記者)

 そんな球団の温情に付け込んだのか、セ・リーグからは、「日本ハムの有望な二軍投手をトレードで獲得できるのではないか」という声が挙がり始めている。現時点で、セ・リーグ6球団のなかで絶対的なクローザーを持っていないのは広島だけ。だが、DeNAの中畑清監督(61)は、ルーキーの山崎康晃(22)に頼りきった状況に一抹の不安を感じており、巨人の原辰徳監督(56)も澤村拓一(27)に繋ぐセットアッパーを補充したいと考えている。日本ハムが斎藤に固執しているうちは、有望な若手投手が格好の標的というわけだ。
 「栗山監督は何度も斎藤にチャンスを与えてきました。逆に言えば、これまでの斎藤の一軍登板によって、契約金、年俸以上の儲けは得ており、斎藤に対してドライな評価を下せると見る声もある。斎藤人気を捨てがたいとする声もなくなることはありませんが」(同)

 斎藤がリリーフ登板すれば、その分、他の投手がチャンスを失う。こうした状況に若手投手が「他球団でチャンスがあるなら」と考えはじめたとしても、決しておかしくはないだろう。水面下では非公式を含め、日本ハムにトレードを打診する他球団の動きがあるという。斎藤に固執するか否か、日本ハム経営陣は決断しなければならない時期に来たようだ。

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