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【コラム】AKB48の新ユニット「Not yet」がテレビドラマ『Dr.伊良部一郎』に登場

 心療内科を舞台とした『Dr.伊良部一郎』(テレビ朝日)は、主演を務める徳重聡(32)の意外性が話題のドラマ。2000年8月に『オロナミンC「1億人の心をつかむ男」新人発掘オーディション〜21世紀の石原裕次郎を探せ!〜』グランプリに選ばれたさわやか好青年のイメージをくつがえし、ハイテンションな奇人変人の精神科医・Dr.伊良部一郎になりきる怪演で人気を博した。

 原作は奥田英朗(51)の小説シリーズ。一見意味不明に思えるような奇妙な手法を駆使し、見事に治療を成功させる不思議な名医の物語である。既刊『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』『町長選挙』の中から、それぞれ2〜3話がドラマで使用された。なお、2冊目の『空中ブランコ』は第131回直木賞受賞作。原作の舞台は神経科だがドラマでは心療内科になるなど若干の変更点もあった。

 巨乳妻役の原幹恵(24)に妖艶なナース役の余貴美子(54)といった女性陣が彩りを添える他、アイドルのゲスト出演も見どころ。3月20日(日)に放送された第7話には、AKB48の新ユニット「Not Yet」が登場。メンバーは大島優子(22)、北原里英(19)、指原莉乃(18)、横山由依(18)の4名。16日に発売されたデビューシングル『週末Not yet』は、このドラマの主題歌でもある。震災の影響でライヴやCM出演を自粛していたため、貴重なメディア露出となった。

 ファッション誌の読者モデルから芸能界入りしたイケメン俳優・忍成修吾(30)が演じる若手起業家「アンポンマン」こと安保秀明は、ひらがなが書けない症状に悩まされている。苗字のアンポとアンパンマンをかけたニックネームは、ドラえもんをもじって「ホリエモン」と呼ばれる堀江貴文氏を思わせる。仕事が忙しすぎることが原因と気付いた伊良部は、彼のスケジュールを全てキャンセルさせ、仕事を忘れさせるべく釣りやゲームセンターや遊園地に連れまわす。

 遊園地のステージ上で歌っている「Not Yet」を、鼻の下を延ばして伊良部が見とれていると、急に彼女たちがステージから降りて近づいてくる。「もしかして俺に用?」と照れる伊良部を無視して、彼女たちはアンポンマンに握手を求める。人気アイドルから見ても憧れの人物という設定なのだ。イケメンなだけに、伊良部のみならずファンも悔しがりそうな展開である。アイドルとの握手に気を良くしたアンポンマンは「たまにはこういうのもいいな」と無駄に時間を過ごすことの楽しさを理解する。つまり「Not Yet」の役どころは、かなり重要なものだったわけである。

 ちなみに前回の第6話には、中山忍(38)が出ていた。彼女は中山美穂(41)の妹で、90年にはアイドルユニット「七つ星」のメンバーでもあった。後に声優やシンガーソングライターになった宍戸留美(37)や、長寿ドラマ『温泉へ行こう』(TBS)のヒロイン加藤貴子(40)などが在籍していた伝説のグループである。中山はドラマ内の水泳シーンで、久々の水着姿まで披露。更に着衣のままプールに飛び込み服の下から水着が透けるセクシーさで、アイドルの健在ぶりを発揮した。

 ドラマは27日に最終回を迎えたが、同日「Not Yet」はNHK総合『MUSIC JAPAN』にも出演。ドラマ主題歌『週末Not yet』は28日付のオリコン邦楽シングルランキングで1位を獲得し、その後も2位をキープ。このまま順調にファンを増やし続け、中山忍のように10年以上経っても変わらず活躍してくれるかも、などと遠い未来への期待まで膨らむ。(工藤伸一)

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