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「私、テレビの味方です」田中麗奈サクセスストーリーの裏に広末涼子あり

 ハードディスク内に溜まりに溜まった番組をひとつひとつチェックし、ようやく6月に放送されたテレビ朝日系『徹子の部屋』を見終えた。
 同月2日放送のゲストは田中麗奈(28)だったのだが、ちょっぴり気になる発言があったので取り上げておこう。5歳から中山美穂(38)に憧れて女優の世界を志していたという彼女。幼少時はご両親も勧めてくれたというが、中学生にもなると現実が見えてくるもの。まだ女優を夢見る娘に対し、母親は「なに夢みたいなこと言ってるの!」と叱責。母娘は激しく衝突したという。

 だが、母は「娘は本気だったんだ…」と気づき、それ以降は両親で娘を支援してくれるようになり、中学在学中に娘を地元のモデル事務所に所属させている。
 番組ではここで話が終わってしまったのだが、デビューの背景を補足しておきたい。高校に上がる直前、「上京するばい!」と麗奈は親に激しく訴えている。何のコネもないのに上京させるわけにはいかない。娘をなだめすかして、ご両親はどうにか地元の高校に進学させたわけだが、麗奈は15歳にして焦っていた。なぜか?それは同い年の広末涼子(28)の存在があったからだ。
 中学時代にクレアラシルのオーディションで優勝。CMなどに出演し、「超美少女現る!」と騒がれていた超中学級ルーキーの存在を強烈に意識していたのだ。同じ西日本出身、同じ学年の怪物を「私もああなりたいけん!」と一方的にライバル視していたようだ。
 高校入学と同時に東京でアイドルシーンの中心に躍り出て、世間は広末旋風が吹き荒れた。一方、地元CMにガンガン出演し、頭角を現してきた田中麗奈。とはいえ、全国的には知名度はゼロ。広末がまばゆく見えたことだろう。
 そんな中、映画『がんばっていきまっしょい』の主役に抜擢される(高2の秋)。さらに『なっちゃん』のCMもヒットし、ようやく広末の尻尾が見えてきた。これが2人の、いや、田中麗奈の物語である。
 こんな背景を知っていたら田中麗奈だけでなく広末をも何倍も楽しむことができるし、田中麗奈がちょっぴり好きになるはず。こういうストーリーをテレビはもっと伝えていくべきなのだ。

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