search
とじる
トップ > 社会 > 「秋葉原インド化計画」進行中

「秋葉原インド化計画」進行中

 東京・秋葉原の“インド化”がひそかに進んでいる。インド雑貨専門店が軒を連ねるほか、カレーショップの出店も目立つ。数学が得意でIT産業の発展めざましいインドだけに、どんな繁華街よりも電気街のアキバはしっくりくる。“秋葉原インド化計画”が動き始めた!?

 メイド喫茶が乱立して“萌えの街”のイメージが濃くなったが、そもそもアキバは世界に誇る電気街である。メイド・イン・ジャパンの高性能電化製品目当てに海外から大勢の観光客が訪れており、外国人にとって魅力ある街であることは間違いない。
 そんな中、毎週アキバに通っているという自称・オタク男性から「アキバがインド化しつつある」という情報をキャッチした。JR秋葉原駅近くにインドの民族衣装やインド映画DVDなどを扱う専門店があり、IT技術者として日本で働くインド人らでにぎわっているという。
 実際に足を運んでみると、駅前のニュー秋葉原センター内に2軒のインド雑貨専門店が並んでいた。高架下にある小規模店集合エリアで、店頭にはインド人女優のポスターなどが張られている。
 インド・バングラデシュ専門雑貨店「エム・アイ・ファッション」の女性店員によると、インド人やバングラデシュ人ばかりでなく、日本人や外国人観光客も来店するという。色鮮やかな民族衣装は、女性用サリーや男性用クルタ、女性がおしゃれで額に張るビンディなど頭からつま先までそろう。目玉はインド映画のDVDで1枚1000〜1500円(税込み)。
 なぜアキバでインド専門店なのか?「インド人もバングラデシュ人もエレクトロニックが好きだから秋葉原に来る。インド映画が好きだからここにも寄ってくれる。会話を楽しみに来るお客さんもいるし、“インドタウン”といわれる西葛西に住むインド人常連客もいますよ」(同店員)と教えてくれた。
 一方、22金オリジナルジュエリー&インド映画DVD専門店「ロマーナ・ジュエラーズ」のベパリ・ショポン店長(36)は来日20年で日本語ペラペラ。出店の理由を「秋葉原はいろんな国の人が集まるところ。外国から来た人は必ず1回は来る街。だからアキバに店を出したんです」と話す。
 「お客さんの30〜40%は日本在住インド人。日本人客は女性のほうが多いかな。オタクの街だから、1000円のインド映画DVDぐらいはサッと買ってくれるし、つくばエキスプレス開通で人が多くなった。カレー店も増えた」(店長)
 本紙が確認しただけでも、秋葉原駅から半径約1km以内にカレーショップは10件以上が点在している。どこの街にもある大手カレーチェーン店は別にして、小規模店やマイナーチェーン店が集中している印象を受けた。
 メーンストリートの中央通り沿いには“カレータワー”と呼ばれるインド&パキスタン料理専門店「シディークAkibaカレー館」が1〜4Fまで入居しているほか、秋葉原周辺のカレーショップやインド料理専門店を集めたインターネットのサイトでは実に20店以上紹介されていた。
 現時点ではインドタウンとまでは言えないが、秋葉原駅近くの万世橋の下には神田川が流れており、「インド人は川が好き」といわれるだけに立地条件はぴったり。優秀なインド人IT技術者の争奪戦に日本企業が勝てば、魅力的なインドタウンが形成される可能性もある。  

関連記事

関連画像

もっと見る


社会→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

社会→

もっと見る→

注目タグ